朝ドラ「ばけばけ」第6週あらすじ・ネタバレ【超わかりやすく】

朝ドラ「ばけばけ」第6週(第26話・第27話・第28話・第29話・第30話)のテーマは「ドコ、モ、ジゴク。」です。本記事では、第26話から第30話までのあらすじ(ネタバレ)と感想を、わかりやすくまとめました。
「ドラマをもっと深く味わいたい方」
「忙しくて見逃してしまった方」
「短時間で内容を知りたい方」
――そんな皆さまに向けて、第6週の見どころや注目の展開をわかりやすく紹介します。
目次
朝ドラ「ばけばけ」あらすじ一覧
| 全話あらすじ | ||||
| 第1週 あらすじ | 第2週 あらすじ | 第3週 あらすじ | 第4週 あらすじ | 第5週 あらすじ |
| 第6週 あらすじ | 第7週 あらすじ | 第8週 あらすじ | 第9週 あらすじ | 第10週 あらすじ |
| 第11週 あらすじ | 第12週 あらすじ | 第13週 あらすじ | 第14週 あらすじ | 第15週 あらすじ |
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朝ドラ「ばけばけ」第6週(26〜30話)放送日
放送期間は 2025年11月3日(月)〜11月7日(金)。第6週のテーマは「ドコ、モ、ジゴク。」でした。
「ばけばけ」第26話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
いよいよヘブンの初登校の日。トキや花田旅館の人々に見送られ、錦織とともに松江中学校へと向かいました。松江中学校の教壇に立ったヘブンは、初めの緊張が嘘のように堂々と授業を始めました。流暢な英語で授業方針を語ると、錦織が通訳します。
錦織:「先生についていけば全員聞き取れるようになるから頑張ろうとおっしゃっている。楽しみだな」
生徒たちは一斉に「頑張ります!」と声を上げ、ヘブンは満足そうにうなずきました。錦織がその様子を県知事・江藤に報告すると、江藤は「ミスターヘブンの招へいは成功だった」と満足げに微笑みました。
授業を終えたヘブンは、トキや旅館の面々に迎えられて帰宅。しかし、女中のウメがまだ医者に診てもらっていないと知ると、激しく怒りをあらわにします。
ヘブン:「オヌシ、ジゴク! ジ・ゴ・ク!!」
その勢いに、平太もさすがにたじろぎました。ヘブンの怒りは、16歳のときに左目を失った痛みから生まれたものでした。
その夜、ヘブンは恋人イライザ宛ての手紙に「日本の生徒に英語を教えるのは思った以上に楽しい」と綴り、少しずつ松江での生活に手応えを感じ始めていました。
一方、松野家では借金取りの森山善太郎が急死し、息子の銭太郎がさらに厳しい取り立てを始め、こぎにも取られてしまいます。フミとトキは朝二時半に起きて、母娘でしじみのむき身を売る行商に出る日々を始めました。
感想
第26話は、ヘブンがようやく教師として一歩を踏み出す希望の回でした。異国の教壇で生徒たちの前に立つ姿には緊張と誇りが同居し、彼の真摯な姿勢が伝わってきます。授業後にウメの目を心配して怒る場面では、過去の喪失体験と優しさが交錯し、ヘブンという人物の人間味が一層際立ちました。
一方、松野家では借金問題という現実的な重苦しさが再び押し寄せ、トキたちの生活の厳しさが浮き彫りになります。理想と現実、異国の夢と庶民の苦悩――その対比が巧みに描かれた回でした。トキとヘブン、それぞれが新たな試練に立ち向かう姿が胸を打ちます。
「ばけばけ」第27話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
朝早くからしじみをむき、母のフミと行商に出るトキ。いつものように花田旅館を訪れると、主人・平太とヘブンがけんかをしていると聞かされます。平太の態度に我慢できなくなったヘブンは、旅館を出て新しい住まいを探すことを決意。
ヘブン:「イエ! リョカン、デマス!」
そう錦織に訴えました。
事情を知った県知事・江藤は、錦織に家探しと女中探しを任せます。
江藤:「そげすると、どっちもできる女中がええわねえ」
しかしその依頼は、錦織にとって難題でした。外国人の家で働く女中は“ラシャメン(洋妾)”と呼ばれ、蔑まれていたのです。一方、遊女のなみは、ヘブンの女中募集を知り、「これが遊郭を出る最後のチャンス」と決意します。弁当を持って面接に臨んだなみに、ヘブンは最初こそ笑顔を見せますが、百姓の娘と知ると態度を変えました。
ヘブン:「ナミサン、イイ、オトモダチ、デ、イマショウ」
なみの夢はあえなく崩れ、錦織は途方に暮れます。その夜、松野家を訪ねた錦織は、外に出たトキに真剣な眼差しで告げました。
錦織:「単刀直入に言おう。ヘブン先生の女中になってほしい」
驚いたトキが出した答えは・・・
感想
第27話は、立場や身分の違いが生む“明治という時代の壁”が痛いほど伝わる回でした。ヘブンの純粋な理想と、周囲の偏見や常識との間で揺れる人々の姿がリアルに描かれます。なみの「自由になりたい」という願いが拒まれる場面には切なさがあふれ、女性の生きづらさが静かに突き刺さります。
一方で、錦織がトキに女中を頼む場面では、運命の歯車がまた大きく動き出したことを感じさせます。「ラシャメン」という言葉が持つ重みの裏で、それぞれが“自分の誇り”を守ろうとする――人間の強さと弱さが交差する、深い余韻を残す一話でした。
「ばけばけ」第28話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
ヘブンは、侍への強い憧れから「士族の娘を女中に」と望んでいました。百姓の娘であるなみを断ったことで、錦織は思い悩み、ついに松野家を訪ねてトキに頼み込みます。
錦織:「20円だ。月20円出すとヘブン先生は言っておる。花田旅館のおウメは月90銭だと言っていた。女中としては考えられない給金だろう。」
思いがけない高額の申し出に戸惑うトキ。しかし、錦織の言葉の裏に“ラシャメン(洋妾)”としての意味を感じ取り、憤りを隠せませんでした。
錦織:「失礼だが…君の家は貧しいと聞いている。もちろん、それなりに大変で覚悟もいるだろう。よくよく考えてみれば、家族のためにもきっと悪い話ではないと思う。」
トキ:「馬鹿にせんでごしなさい!」
その夜、眠れぬトキは母・フミに怪談を語ってもらい、心を落ち着けようとします。
一方で、ヘブンは授業で英作文を題材に取り上げながらも、苛立ちを隠せずにいました。
「あの旅館の主人は酷い男だ…早く出ていきたい。」
それは、なかなか理想の女中が見つからない苛立ちをにじませた一言でもありました。
そんな折、トキは内職の帰り道で思いも寄らぬ光景に遭遇します。物乞いをするタエの姿を見つけ、息を呑むトキ。木陰に隠れ、声をかけることもできずに立ち尽くすのでした。
感想
第28話は、時代の価値観と女性の尊厳が真正面から描かれた回でした。錦織の「20円」という現実的な言葉の裏に、明治という時代における“女性の選択肢の狭さ”が突きつけられます。トキの「馬鹿にせんでごしなさい!」という叫びには、貧しさの中でも誇りを捨てずに生きようとする強さがにじみました。
一方で、ヘブンの理想と現実の間にあるすれ違いも印象的です。そして終盤、タエとの再会未遂が物語に深い影を落とし、トキの心に新たな葛藤を生み出しました。静けさの中に緊張が走る――そんな余韻の残る一話でした。
「ばけばけ」第29話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
行商の途中、トキは街角で物乞いをする一人の女性と出会います。その顔は、かつて武士の名家に生まれ育った実母であるタエでした。あまりの衝撃に声をかけることもできず、トキは逃げるようにその場を離れます。
その夜、錦織が再び松野家を訪ね、ヘブンの女中の件を改めて持ちかけます。しかしトキは静かに首を振りました。
トキ:「……私は、家族が好きです……。だけん、家族のために、お断りしますけん」
一方、司之介の働く牛乳屋には、タエの息子・三之丞が現れました。
三之丞:「お願いです! 社長にしてください!」
と頼み込むも、当然のように断られ、追い出されてしまいます。
司之介はその話を家族に伝えますが、トキはタエの惨めな姿を思い出し、言葉を失いました。
その後、トキは三之丞と街で再会。
トキ:「おばさまを見ました!物乞いをしているおばさまのお姿を…」
と告げたのでした。
感想
第29話は、過去と現在、誇りと現実が交差する重い回でした。物乞いとなったタエの姿を見つめながら声をかけられないトキの葛藤は、優しさと苦しさが入り混じる名場面です。貧しさや家格に縛られた明治の女性たちの現実が、静かに胸を刺します。
一方で、三之丞の滑稽なまでの「社長」へのこだわりは、哀れさと人間味が同居しており、彼なりの誇りを感じさせます。そして、トキの「家族のために断りますけん」という言葉に、彼女の芯の強さが際立ちました。失われた絆を前に、トキがどう向き合うのか――次回への余韻を深く残す一話でした。
「ばけばけ」第30話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
行商の途中、トキは三之丞と再会しました。トキは勇気を出して物乞いをしているタエを見たと切り出します。驚く三之丞に、牛乳屋での一件を聞いたことも伝えます。三之丞は今どこに住んでいるのかは明かそうとはせず、次の日に再びトキと会う約束をします。
一方、ヘブンはようやく花田旅館を出て、新しい借家へ。
ヘブン:「ワタシニ、ニンキ、ナイ…」
女中が見つからず、異国での孤独に寂しさと苛立ちを募らせていました。
その後、トキは再び三之丞と会い、雨清水家が没落した経緯を聞きます。傳の死後、家も財産も失い、親戚を頼ったこと。そして母・タエは、息子にこう言ったのです。
タエ:「雨清水の人間なら、人に使われるのではなく、人を使う仕事に就きなさい……」
三之丞はタエの望みをなかなか叶えられず、生活は困窮。ついには「人に使われるくらいなら」と、タエが物乞いになる道を選んだのです。帰り道、再び物乞いをするタエの姿を目にしたトキは、涙をこらえながら走り去ります。
その夜、家族の笑い声に包まれながらもしじみ汁の味がしみる中、トキはひとり思いを巡らせました。翌朝、トキは決意を胸に、ヘブンの家を訪ねます。玄関先にいた錦織に向かって、静かに言いました。
トキ:「……ヘブン先生の、女中になります」
その言葉は、覚悟と優しさが入り混じった、新たな始まりの宣言でした。
感想
第30話は、トキの決意が形になるまでの心の揺れを丁寧に描いた回でした。母・タエの落ちぶれた姿を目にしながらも声をかけられないトキの苦悩が胸を締めつけます。三之丞の「人を使う仕事に」という言葉には、時代に取り残された旧家のプライドが滲み、哀しさと愚かしさが同居していました。
一方、ヘブンの「ワタシニ、ニンキ、ナイ…」というつぶやきは、異国で孤立する彼の不安を象徴しています。そんな二つの世界の痛みが交差する中で、トキが下した「女中になる」という決断は、哀しみの中にも強さを感じさせるものでした。すべてを受け入れて前に進む――トキの覚悟が静かに胸に響く一話でした。
次週/第7週の各話あらすじ・感想はこちら
前週/第5週の各話あらすじ・感想はこちら
朝ドラ「ばけばけ」に登場した場所(ロケ地)
島根県松江の町

「ばけばけ」第6週で描かれる松江の町中は、登場人物たちの“生と誇り”が交差する舞台です。しじみ売りの声が響く宍道湖のほとりから、賑わう商店通り、そして遊郭や物乞いが行き交う路地裏まで、明治期の松江の暮らしが息づいています。
トキがかつての知人・タエと再会するのもこの町中であり、その出会いが彼女に「家族のために生きる」覚悟を芽生えさせます。一方、異国から来たヘブンにとっても、この町は日本文化の奥深さと人の温かさに触れる場所です。
華やかさと貧しさが同居する松江の町中は、「ばけばけ」において、時代の変わり目に生きる人々の現実と希望を象徴する重要な舞台となっています。
まとめ
第6週では、異国の教師ヘブンと松野家、そしてトキの人生が大きく動き始めました。初授業では堂々と教壇に立つヘブンの姿に、生徒たちの瞳が輝き、ようやく彼が松江の町に受け入れられたように感じます。
しかしその裏で、旅館での軋轢や、異国人としての孤独が浮き彫りになります。特に「イエ!リョカン、デマス!」と怒る姿には、誇りと不器用さが同居していました。そんな中、「女中」の話を持ちかけられたトキの葛藤が胸を打ちます。家族を思いながらも「馬鹿にせんでしなさい!」と拒む強さ、そして物乞いとなったタエを見て揺れる心——。彼女の中で「働くこと」「生きること」の意味が深まっていく過程が丁寧に描かれました。
最後に「……ヘブン先生の、女中になります」と決意するトキの姿は、誇りを持った女性としての新たな一歩。人と人が立場や国を越えてつながる希望を感じさせる、静かな感動の週でした。




