朝ドラ「ばけばけ」第10週あらすじ・ネタバレ【超わかりやすく】

ばけばけ第10週

朝ドラ「ばけばけ」第10週(第46話・第47話・第48話・第49話・第50話)のテーマは「トオリ、スガリ。」です。本記事では、第46話から第50話までのあらすじ(ネタバレ)と感想を、わかりやすくまとめました。

「ドラマをもっと深く味わいたい方」
「忙しくて見逃してしまった方」
「短時間で内容を知りたい方」

――そんな皆さまに向けて、第10週の見どころや注目の展開をわかりやすく紹介します。

朝ドラ「ばけばけ」全話あらすじ・ネタバレ・感想まとめ

2025年後期の朝ドラ『ばけばけ』は、明治の松江を舞台に、怪談好きの少女・松野トキと外国人教師ヘブンの出会いを描く物語。実在の小泉セツと小泉八雲をモデルに、異文化…

朝ドラ「ばけばけ」あらすじ一覧

全話あらすじ
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朝ドラ「ばけばけ」第10週(46〜50話)放送日

放送期間は 2025年12月1日(月)〜12月5日(金)。第10週のテーマは「トオリ、スガリ。」でした。


「ばけばけ」第46話 あらすじと感想

あらすじ(ネタバレ)

松江に本格的な冬が訪れ、松野家の借金返済は順調に進んでいました。しかし借金取りの銭太郎は、取り立てが滞りなく終わってしまうことに不満顔。むしろ「お金のない相手を苦しめること」に喜びを感じる銭太郎に、家族はうんざりしていました。

一方、松江に来て初めての冬を迎えたヘブンは、寒さに震えながら

ヘブン:「ジゴク、マツエ、フユ、ジゴク」

と嘆き続けます。トキは湯たんぽを用意するなどして甲斐甲斐しく世話を焼き、ヘブンを温めていました。

そんな折、松江中学の小谷春夫がヘブンの忘れ物を届けに訪ねてきます。入浴中のヘブンに代わりトキが応対すると、小谷はぽつりと

小谷:「ヘブン先生と暮らしとるなんて、うらやましいです」

と本音を漏らします。小谷の目的は忘れ物ではなく、トキと話すことだったのです。数日後、トキの家の前をうろつく小谷をサワが発見。好きなものを尋ねる小谷の様子から、サワは彼の恋心を察し、応援すると約束するのでした。

感想

46話は「冬」とともに訪れる、静かでほのかな恋の気配が印象的な回でした。寒さに震えて大げさに 「ジゴク」 と嘆くヘブンの姿はユーモラスで、松江の厳しい冬を象徴しつつも、トキとの距離が確実に縮まっていることを感じさせます。

一方、小谷の健気な恋心が描かれたことで、物語に新たな“青春のまぶしさ”が加わりました。忘れ物という口実で訪ね、素直に「うらやましい」と言ってしまう小谷の真っ直ぐさは胸に響きます。さらにその想いを察して背中を押すサワの優しさも温かい。ヘブンの冬の大騒動とは対照的に、人の想いがじんわり芽生えていく静かな情感が美しく、季節の寒さの中で描かれる“心のあたたかさ”が光るエピソードでした。

「ばけばけ」第47話 あらすじと感想

あらすじ(ネタバレ)

日本文化を深く愛するヘブンのため、ある日リヨは琴を披露し、ヘブンは感激して称賛しました。しかしリヨの胸中には複雑さが残ります。一方トキはタエのもとで三味線の稽古を続け、上達したと褒められていました。

そんな折、トキとリヨが町で再会。リヨは切迫した様子で訴えます。

リヨ:「私が目立たないでしょう?私もお琴なんかをご披露したりなんかしているの。でもヘブン先生ったら、何をやってもシジミサンみたい、シジミサンみたいって…Do you understand?今すぐやめてちょうだい。Please!Please!Please!」

生け花も三味線もトキの習得度が高すぎて、自分のアピールが霞むと言うのです。嫉妬をあらわにするリヨに、トキは戸惑うしかありません。

その夜、外は大寒波。遊郭近くを歩いていたトキは、ナミに声をかけられます。仕事の様子を尋ねられたトキは微笑みながら答えました。

トキ:「言葉は分からんけど、少しずつですが、距離が縮まっちょる感じがして……」

ナミ:「やっぱし。ええ顔しちょるもん」

ナミはヘブンのもとで働くようになって変化したトキの表情を優しく指摘します。

そんな大寒波の夕刻、松江中学でヘブンが倒れてしまいました。錦織に抱えられて帰宅したヘブンは気管支カタルを発症。

ヘブン:「サムガリ、ヤメタイ。サムライ、ナリタイ」

と弱々しくつぶやくヘブンを、トキは懸命に看病するのでした。

感想

47話は、女性たちの“想い”が交差しながら、ヘブンを中心に微妙な感情の揺れが描かれた回でした。リヨの琴への努力と、トキの三味線・生け花の自然な才覚が対照的で、リヨの「Please! Please! Please!」という必死の訴えには、恋する少女の焦りと愛らしさが滲みます。

一方で、なみがトキの変化に気づき励ます場面は温かく、トキが日々の中で静かに成長していることを実感させました。そして大寒波の中で倒れたヘブンの姿は、強気な彼の内側にある弱さを浮かび上がらせ、トキが寄り添う構図に胸が締めつけられます。人間模様の繊細さと季節の厳しさが、美しく絡み合ったエピソードでした。

「ばけばけ」第48話 あらすじと感想

あらすじ(ネタバレ)

医師の診断は気管支カタル。ヘブンは寝込み、しばらく安静が必要だと言われ、授業は錦織が代行することになりました。

トキは看病を続けながら、かつて病から回復しなかった傳を思い出し、不安を募らせます。そこへ見舞いに来た小谷に、

トキ:「……私の看病が足らんかったのか、亡くなってしまいました。だけん……」

と胸の内を明かすのでした。襖の奥からは弱ったヘブンの声が聞こえます。

ヘブン:「ワタシ、シヌ?【英語】たとえ死んでも悲しまないで。私はただの、通りすがりのただの異人です。」

小谷の通訳で意味を知ったトキは、思わず胸を締めつけられます。「通りすがり」という言葉が、妙に胸に刺さったのでした。

ヘブンが眠ったあと、小谷はトキがフミからもらった『本邦諸国奇談集』を手に取りました。実は小谷は、サワからトキが怪談好きだと聞いていたのです。

小谷:「どこか、怪談の舞台にご一緒しませんか」

トキは驚きつつも静かにうなずきます。しかし隣室のヘブンは二人の様子が気になり、

ヘブン:「ワタシ、ヤマイ。アナタ、ミマイ。アバヨ!アバヨ!」

と必死に小谷を追い返すのでした。

一方その頃、サワは小谷の恋心を松野家に伝え、家中がそわそわし始めていました。

感想

48話は、松江の厳冬とともに、登場人物たちの心の弱さと優しさが丁寧に浮き彫りになった回でした。ヘブンの「ただの通りすがりの異人です」という言葉には、異国にいる孤独や、自分が誰かの重荷になりたくないという切なさが滲み、トキが感じた寂しさも強く共感できます。

一方で、小谷の不器用な優しさが光りました。怪談を勉強してまでトキを誘う姿は、ひたむきで微笑ましく、若い恋の温度がしんしんとした冬の空気の中で静かに灯ります。そんな二人の距離が縮まるのを、隣室で拗ねたように妨害するヘブンの「アバヨ!」はどこか子どもっぽく、思わず笑みを誘いました。寒さの中に温かさが宿る回でした。

「ばけばけ」第49話 あらすじと感想

あらすじ(ネタバレ)

ヘブンが寝込んで数日。見舞いに現れたリヨは湯たんぽを差し出し、

ヘブン:「スバラシ!テンゴク」

と感激するヘブンを満足げに見つめました。その様子を見守るトキの胸には、あの日の「私はただの通りすがりの異人です」というヘブンの言葉が重く残っていました。

一方、小谷はトキをもっと知ろうとサワのもとを訪ねます。そこへフミが現れ、松野家へ強制連行。司之介と勘右衛門も交え、まるで“婿候補面談”のような空気に。トキの好きなものが「怪談」「不思議」「しじみ」と聞き、小谷がしじみを苦手だと打ち明けると、

勘右衛門:「婿がしじみが苦手ならばわしが鍛える。」

と勘右衛門が豪語し、小谷は松野家公認の“婿候補”として応援されることになりました。

やがて大寒波が去り、ようやくヘブンの体調も回復。

トキ:「よかったです生き返って……。死んじょうんけど、よかったです」

錦織がやって来て快復を喜び、ヘブンを抱きしめました。そのあと、ヘブンはトキに尋ねます。

ヘブン:「コタニ、ナニ、ハナシマシタカ?」

トキ:「あ〜、先生が復帰されたら、お出かけしませんかと誘われました」

ヘブン:「ナルホド……OK」

トキはそっけない返事に戸惑いを覚えました。

感想

49話は、温度差のある“想い”が巧みに交差する回でした。リヨの湯たんぽに喜ぶヘブンの姿は微笑ましい一方、トキの胸には「通りすがり」という言葉が残り、静かな不安が影を落とします。

そこへ小谷の誠実さと松野家のコミカルな“婿候補面談”が交わり、重い空気を和らげる絶妙なバランスが魅力的でした。特に勘右衛門の 「鍛える」 発言は、家族の温かさと応援の気持ちがストレートに伝わり、小谷の純朴さがより愛おしく映ります。

終盤、ヘブンの「OK」という素っ気なさが、トキの孤独を際立たせ、物語が次の感情の段階へ進む予兆として深く心に残りました。


「ばけばけ」第50話 あらすじと感想

あらすじ(ネタバレ)

松野家総出の後押しを受け、小谷はついにトキをランデブーへ誘いました。迎えに訪れた小谷を、家族は期待を込めて見送り、トキも緊張しつつその後を追いました。

小谷が連れて行ったのは、トキが愛してやまない怪談ゆかりの地・清光院。境内に一歩足を踏み入れたトキは歓喜し、目を輝かせ、小谷を案内して回りました。

しかし、井戸の前で小谷が突然「松風」を口ずさむと、空気は一変。トキの“怪談への本気”を目の当たりにした小谷は、耐えきれず口を開きます。

小谷:「すいません、私、無理です。時間の無駄です。ごめんなさい、終わりにしましょう」

あまりに突然の拒絶に、トキは言葉を失いました。

そのころ、執筆に行き詰まっていたヘブンは、帰宅したトキに問いかけます。

ヘブン:「コタニ、タノシ、アリマシタカ」

トキ:「楽し……ノー。ありませんでした」

その答えを聞いた途端、止まっていたヘブンの筆は再び走り出し、静かな部屋に紙を滑る音だけが響きました。トキの胸の奥には、切なさと安らぎが入り混じるような思いが残りました。

感想

第50話は、夢中になる気持ちと、それを受け止めきれない人との“温度差”が痛いほど描かれた回でした。小谷は誠実にトキを理解しようと努力したものの、トキの怪談愛の深さに触れた瞬間に後ずさりしてしまいます。その唐突な 「終わりにしましょう」 の一言は、若い恋心の脆さと未熟さを象徴しており、胸が締めつけられました。

一方で、トキの「楽しくありませんでした」という言葉に再び筆が進みだすヘブンの姿は、彼の中のトキへの特別な感情をほのかに感じさせます。すれ違いと静かな共鳴が交錯する、美しくも切ないエピソードでした。

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朝ドラ「ばけばけ」に登場した場所(ロケ地)

島根県松江市の町

島根県松江市

島根県松江市は、宍道湖や松江城などがある水と歴史の街で、「ばけばけ」の物語全体の舞台となっています。異国人ヘブンと松江の人々との交流は、この城下町の穏やかで奥ゆかしい風土に支えられています。

冬の厳しさや霧の幻想的な景色は、登場人物たちの心の揺れを映し出す背景として描かれ、異文化が交わる中で生まれる「思いやり」と「誤解」をやさしく包み込みます。松江の静かな情緒が、「ばけばけ」の温かな世界を形づくっているのです。

まとめ

第10週は、松江の厳しい冬を背景に、トキとヘブン、そして小谷やリヨの心の距離が静かに揺れ動く一週間でした。寒さの中で描かれる人の温もりが一層際立ち、笑いと切なさが交錯します。特に、トキとヘブンが「ジゴク!!」と声を合わせて笑う場面は、言葉を超えた通じ合いの象徴のようでした。

リヨの嫉妬や小谷の淡い恋心、そしてトキの過去への哀しみ――それぞれの想いが重なり合い、人間の複雑な心模様が丁寧に描かれます。小谷との別れのシーンは、トキが“人の心を分かろうとする”優しさと“自分を偽れない”誠実さを浮き彫りにしました。

回復したヘブンが見せる無言の思いやりには、彼なりの不器用な優しさがにじみます。雪のように静かで、しかし深く沁みる——第10週は、孤独とぬくもりのはざまで心が揺れる、冬の松江を舞台にした珠玉の章でした。