朝ドラ「ばけばけ」第9週あらすじ・ネタバレ【超わかりやすく】

朝ドラ「ばけばけ」第9週(第41話・第42話・第43話・第44話・第45話)のテーマは「スキップ、ト、ウグイス。」です。本記事では、第41話から第45話までのあらすじ(ネタバレ)と感想を、わかりやすくまとめました。
「ドラマをもっと深く味わいたい方」
「忙しくて見逃してしまった方」
「短時間で内容を知りたい方」
――そんな皆さまに向けて、第9週の見どころや注目の展開をわかりやすく紹介します。
目次
朝ドラ「ばけばけ」あらすじ一覧
| 全話あらすじ | ||||
| 第1週 あらすじ | 第2週 あらすじ | 第3週 あらすじ | 第4週 あらすじ | 第5週 あらすじ |
| 第6週 あらすじ | 第7週 あらすじ | 第8週 あらすじ | 第9週 あらすじ | 第10週 あらすじ |
| 第11週 あらすじ | 第12週 あらすじ | 第13週 あらすじ | 第14週 あらすじ | 第15週 あらすじ |
| 第16週 あらすじ | 第17週 あらすじ | 第18週 あらすじ | 第19週 あらすじ | 第20週 あらすじ |
| 第21週 あらすじ | 第22週 あらすじ | 第23週 あらすじ | 第24週 あらすじ | 第25週 あらすじ |
朝ドラ「ばけばけ」第9週(41〜45話)放送日
放送期間は 2025年11月24日(月)〜11月28日(金)。第9週のテーマは「スキップ、ト、ウグイス。」でした。
「ばけばけ」第41話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
ヘブンと錦織は、江藤知事に案内されて月照寺へ。そこへ知事の長女・リヨが現れます。東京の女学校で英語を学んだというだけあり、リヨの流暢な英語にヘブンは嬉しそうに応じ、二人の会話は錦織と知事がついていけないほど。やがてリヨは、寺にある大亀の石像へとヘブンを案内し、ヘブンはその独特の造形に強く惹かれます。
数日後、女中仕事をするトキのもとをリヨが訪問。鳥籠を掲げ、
リヨ「ヘブン先生にウグイスですわ」
と得意げに差し出します。さらに突然、
リヨ「ところで、あなたってわたしのライバー(ライバル)なのかしら?」
と問いかけ、勢いのまま“協力”を求めてきます。
リヨ「ヘブン先生のことをお慕い申しております。だから協力してほしいの!」
その圧に押されたトキは思わず承諾してしまい、彼女が去ったあとしばし呆然。夕方帰宅したヘブンは、贈られたウグイスに大喜びで夢中になり、その姿をトキは見つめるのでした。
感想
41話は、リヨという強烈な新キャラクターの登場で一気に空気が華やぎ、物語の勢いが増した回でした。ヘブンと流暢な英語で会話する姿は明るく洗練されており、松江に突然現れた“都会の風”のよう。そんな彼女がヘブンを慕う気持ちを真剣に語る一方、トキに「ライバルか」と問い詰める場面はコメディのようでありつつ、恋心の純度が高く愛らしさすら感じられます。
対してトキは、女中としての立場ゆえに複雑な感情を押し隠し、リヨの勢いに巻き込まれて協力を承諾してしまう。その表情には、戸惑いと、ほんの少しの胸の痛みが混じっているようでした。
ヘブンを巡る関係が新たな段階に入り、今後の三角関係ならぬ“不思議な距離感”の行方が気になる回でした。
「ばけばけ」第42話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
リヨが贈った“ウグイス”を、トキとヘブンは花田旅館で披露します。しかし鳥籠の中の鳥は、いっこうに「ホーホケキョ」と鳴きません。ヘブンもトキも「これ、ホントにウグイス?」と首をかしげ、平太は
平太:「春にならんと鳴かんのだわ」
と説明するものの、ツルは納得いかず。そこへ居合わせた新聞記者の梶谷が、鋭く
梶谷:「これはウグイスではなくメジロです」
と断言し、一同を驚かせました。
数日後、ヘブンは江藤家のディナーに招かれ、リヨは隣で積極的に英語で会話。二人の様子を見て、江藤も錦織もリヨの恋心を悟ります。ディナー後、上機嫌で帰宅するヘブンをよそに、江藤家ではリヨが両親から「ヘブンを諦めよ」と説得されていました。
翌日、江藤は錦織を呼び出し、
江藤:「ヘブン先生は一年契約を更新しない限り、一年後には松江には、いや日本にもおらんのじゃ。頼む。二人が妙なことにならんよう、力を貸しちょくれ」
と依頼。リヨを思う親心と、ヘブンが一年で去る現実に、錦織は静かに胸を曇らせるのでした。
感想
42話は、軽やかな喜劇と切ない親心が交錯する、温度差の妙が光る回でした。まず“ウグイス騒動”は、トキとヘブンの微笑ましい掛け合いに花田旅館の面々も巻き込まれ、メジロだと判明するくだりまでテンポよく笑いを誘います。ヘブンが鳥に真剣なのも彼らしい魅力。
一方で、江藤家でのディナーシーンは一転、リヨの真剣な恋心と、それを案じる親の複雑な思いが描かれます。リヨの積極さは眩しいほどですが、ヘブンには契約期間という壁があり、視聴者も胸がざわつく展開。
また、知事に頼まれた錦織が見せる静かな落胆も印象的で、淡々と流れる“別れに向かう時間”が物語に影を落とし始める一話でした。
「ばけばけ」第43話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
錦織はリヨの恋心を案じる江藤知事から頼まれ、トキに「リヨとヘブンが恋仲にならぬよう力を貸してほしい」と協力を求めます。ところがトキはすでにリヨから「ヘブン先生をお慕いしていますの。協力してほしいの!」と頼まれており、完全に板挟み。どちらの願いも断れないトキは、胸の内で右往左往するばかりでした。
一方その頃、勘右衛門は近所の子どもたちにスキップを教えて「スキップ師匠」と慕われ、さらに子どもの祖母・タツに淡い恋心を抱き始めていましたが、松野家の誰も気づいていません。
ある日、ヘブンを訪ねてきたリヨを、執筆中のヘブンを気づかったトキは「外出中です」と嘘をつきます。するとリヨは「お付き合いくださる?」とトキを誘い、向かった先は八重垣神社。リヨは鏡の池に恋占いの紙舟を浮かべ、
リヨ:「ヘブン先生は異国から来た遠くの方だから、遠くの方で沈めばいいのよね?」
と祈ります。トキは舟を見つめながら、
トキ:「沈んで…沈むな…沈んで…沈むな…」
と複雑すぎる願いを心の中で繰り返すのでした。
感想
43話は、恋と義理の間で揺れる人々の“心のドタバタ劇”が巧みに描かれた回でした。特にトキが錦織とリヨの両方から頼まれ、どうにも身動きが取れなくなっていく姿は不憫でありながら、どこか愛らしく、見ていて胸がきゅっと締め付けられます。
また、勘右衛門が「スキップ師匠」と呼ばれ、密かにタツにときめいているという温かな伏線も、物語に柔らかな光を落とす印象的なシーンでした。
八重垣神社での恋占いでは、リヨの真っすぐすぎる恋心と、トキの“沈んでほしいけど沈んでほしくない”という葛藤が対照的で、笑いと切なさが同時に押し寄せます。それぞれの想いが絡まり始め、次の波乱を予感させる一話でした。
「ばけばけ」第44話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
八重垣神社での恋占い。リヨの紙舟は遠くの対岸で沈み、
リヨ:「よかったぁ。私、ヘブン先生と結ばれるんだわ〜! ベリーベリーベリーハッピー〜!!」
とリヨは大はしゃぎ。対するトキは複雑な思いを抱え、ふと昔の自分を思い出して胸が締めつけられます。
勘右衛門:「沈め! 沈んじょくれ!」
トキ:「えっ! お、お、おじじ様!!」
と聞き慣れた声。勘右衛門が密かに恋占いをしていました。相手は、剣の稽古をつけている近所の少年たちの祖母・タツ。勘右衛門のまさかの恋心に、トキは驚きながらもほほえましさを覚えます。
八重垣神社から戻ると、ヘブンが血相を変えてトキを探していました。自分が強く叱ったせいで出て行ったのではと案じていたのです。ヘブンは素直に謝り、トキは胸を撫でおろしました。
その後、リヨと八重垣神社へ行ったこと、そしてリヨがヘブンと「ランデブー」の約束をしていたことを、トキは錦織に報告。数日後の授業中、ヘブンが英文書取の中でランデブーの日曜と待ち合わせ場所を“うっかり”明かし、錦織はその日程をつかみます。
ランデブー前日、リヨがトキを訪ね、
リヨ:「お弁当を作りたいの。先生の好物を教えてくださる?」
と尋ねると、会話を聞いていた錦織が横槍。ヘブンが大の苦手な「糸こんにゃく」を“好物”だと教えるのでした。
感想
44話は“恋の錯綜”が一気に加速し、笑いと切なさが同時に押し寄せる回でした。まず、リヨの一直線すぎる恋心と、トキの複雑な胸中。その対比がドラマとして非常に魅力的です。さらに勘右衛門の恋心がここで明かされ、物語に思わぬ温度が加わりました。普段は豪快な彼が、神社でひっそり占いしている姿は可笑しくも愛おしい場面です。
ヘブンがトキの不在に慌て、素直に謝る姿には、人柄の優しさが滲み出ていてほろりとします。一方で錦織の“糸こんにゃく作戦”は、彼の不器用な必死さが目立ち、思わず笑ってしまう展開。恋心、勘違い、嫉妬、気遣いが複雑に絡まり、次のランデブーがどう転ぶのか期待が高まる回でした。
「ばけばけ」第45話 あらすじと感想
あらすじ(ネタバレ)
翌日曜日、ヘブンはリヨの案内で松江で唯一の西洋建築・島根県庁を見学しました。リヨはデートのように浮かれていますが、江藤と錦織は陰からその様子を見守ります。見学を終えたヘブンは、突然行きたい場所があると言いました。
ヘブン:「ジョウザンイナリ!」
それは前日にトキと錦織から勧められた城山稲荷神社でした。ヘブンとリヨは後をつける二人に気付き、結局四人で神社へ向かいます。境内には無数の石狐が並び、ヘブンはその光景に目を輝かせました。
ヘブン:「Oh、スバラシ……、キツネ?」
リヨは寂しげに微笑むしかありません。ヘブンの心は完全に“狐”に奪われてしまっていました。
ヘブンは神社の石狐や松江の風景に深く感動し、錦織と江藤に言いました。
ヘブン:「【英語】松江はすばらしい街、日本はすばらしい国です」
夜が冷え込み始めた頃、トキは火鉢に炭を起こし、ヘブンは滞在記の執筆を始めます。
ヘブン:「キツネ、カキマス、オオガメ、カキマス。スバラシです」
その夜、ヘブンは城山稲荷で描いた石狐の絵をトキに見せ、さらにトキが生けた花の絵も差し出します。自分の花まで描かれていたと気づいたトキは胸が熱くなり、家路で思わずスキップしながらつぶやきました。
トキ:「できたできたできちょるーー!!」
その頃、ヘブンは机の上のイライザの写真を見つめ、語りかけていました。
ヘブン:「【英語】松江、本当におもしろくて、すばらしい街。いつか君と歩きたい……」
異国の地で出会った人々と心を通わせ、彼の中に新しい“日本”の光が灯っていました。
感想
45話は、人物それぞれの“心の向かう先”が鮮やかに浮かび上がる、とても印象深い回でした。リヨにとってこの日は待ちに待った“ランデブー”ですが、ヘブンの視線は終始、松江の風景や狐の石像へ向けられています。その様子にリヨが見せる控えめな微笑みは切なく、胸に残りました。一方で、異国の地で目にするものすべてに心を躍らせ、「松江はすばらしい」と語るヘブンの純粋さが眩しく、彼の新しい“発見”の瞬間を共有しているような温かさがあります。
また、トキの小さな達成感——夜道でスキップしながら喜ぶ姿は、この物語全体の明るさと優しさを象徴しているようでした。ラストでイライザの写真に語りかけるヘブンの姿は、彼の根底にある寂しさと誠実さを静かに伝えてきます。松江という土地と人々が、彼の心を少しずつ変えていく様子が丁寧に描かれた回でした。
次週/第10週の各話あらすじ・感想はこちら
前週/第8週の各話あらすじ・感想はこちら
朝ドラ「ばけばけ」に登場した場所(ロケ地)
月照寺(島根県・松江市)

月照寺は、旧松江藩主・松平家の菩提寺であり、静かな森に囲まれた歴史ある寺院です。朝ドラ「ばけばけ」第9週では、ヘブンがこの寺を訪れ、伝説の大亀の石像に魅了されます。
異国から来た彼が、言葉や文化を越えて日本の美に心を動かされる象徴的な場面です。月照寺の荘厳な雰囲気と静けさは、ヘブンの内面の変化を映し出す舞台であり、「異文化と心の交流」を描く「ばけばけ」の精神を象徴しています。
城山稲荷神社(島根県・松江市)

城山稲荷神社は、松江城の守護神として古くから信仰を集める神社で、境内には無数の石狐が並ぶ幻想的な場所です。朝ドラ「ばけばけ」第9週では、ヘブンがその神秘的な光景に心を奪われ、「Oh、スバラシ……キツネ?」と感嘆します。
異国人である彼が日本の信仰や自然の造形に魅了される姿は、異文化理解の象徴です。石狐の静かな存在感は、異なる世界の間に芽生える敬意と共感を描く「ばけばけ」のテーマそのものを映しています。

まとめ
第9週は、恋と文化のはざまで揺れる人々の心を、ユーモアと切なさを交えて描いた印象的な週でした。ヘブンに恋するリヨの真っ直ぐな想い、それに巻き込まれながらも誠実に振る舞おうとするトキの葛藤。そして、それを見守る大人たち――それぞれの立場から生まれる“やさしい嘘”が、物語に温度を与えています。
特に八重垣神社の恋占いの場面は、笑いの中に切なさが漂う名シーンでした。リヨの無邪気さ、トキの複雑な祈り、そして思わぬおじじ様の恋――人間らしい弱さと可愛らしさが共存しています。
最後に描かれたヘブンの言葉「松江はすばらしい街」は、彼の心が確かに日本に惹かれていることを示しています。人と人の間に生まれる小さな想いが、異文化を超えて心を結ぶ――「ばけばけ」らしい温もりと詩情があふれた一週間でした。




