労いの言葉を相手別に解説!メールでの使い方&NG表現

目次
労いの言葉とは?
「労い(ねぎらい)」とは、相手の努力や苦労を認め、感謝や励ましの気持ちを伝える言葉のことです。仕事や日常生活の中で、人はさまざまな場面で頑張っています。そうした努力を「ちゃんと見ているよ」「頑張ってくれてありがとう」と言葉にして伝えることで、相手は安心し、モチベーションを高めることができます。
例えば、職場では上司が部下に「いつも頑張ってくれてありがとう」と伝えることで、部下のやる気を引き出すことができます。また、家族間では「毎日お疲れ様。いつもありがとう」といった一言が、関係をより温かいものにします。
このように、労いの言葉は人間関係を円滑にし、相手に安心感や達成感を与える大切なコミュニケーションツールなのです。
感謝や励ましとしての役割
労いの言葉には、大きく分けて 「感謝」 と 「励まし」 という二つの役割があります。
- 感謝の気持ちを伝える
- 「いつもお疲れ様です」
- 「頑張ってくれてありがとう」
- 「サポートしてくれて助かりました」
仕事や家庭などで相手が尽力してくれたことに対して、感謝の言葉を伝えることで、相手に「自分の努力が認められている」と感じてもらえます。
- 励ましの気持ちを伝える
- 「いつも努力しているのを知っていますよ」
- 「ここまで頑張ってきたことが素晴らしい」
- 「無理しすぎず、自分のペースで進めてくださいね」
労いの言葉は、単なる「お疲れ様」だけではなく、相手の努力を認め、次へのエネルギーを与える役割も果たします。特に、仕事や勉強、育児などで疲れている人には、「あなたの努力をちゃんと見ているよ」と伝えることが重要です。
労いの言葉を適切に使うことで、相手は「自分の存在が認められている」と感じ、安心感を得ることができます。これは、職場のチームワーク向上や、家族・友人との関係を深めるうえでも重要な要素となります。
労いの言葉がもたらす効果

労いの言葉は、ただの「お疲れ様」「頑張ったね」といった挨拶のようなものではなく、人の心理や行動に大きな影響を与える重要なコミュニケーションツールです。適切に使うことで、職場や家庭の人間関係が良くなり、相手のモチベーションを高めることができます。ここでは、労いの言葉がもたらす3つの主な効果を解説します。
① モチベーションの向上
人は誰しも「自分の努力を認めてほしい」「頑張りを評価してほしい」という気持ちを持っています。労いの言葉をかけられることで、その努力が周囲に伝わり、「また頑張ろう」という前向きな気持ちになれます。
例えば、職場で上司が部下に「最近のプロジェクト、すごく頑張ってくれてるね。助かってるよ」と声をかけるだけで、部下は「上司はちゃんと自分の頑張りを見てくれている」と感じ、さらに意欲的に取り組むようになります。
🔹 効果的な労いの言葉の例(モチベーション向上のために)
- 「○○さんの努力のおかげで、プロジェクトが成功しました!ありがとう!」
- 「あなたが頑張ってくれたおかげで、みんな助かっています!」
- 「ここまでの努力、しっかり見ていますよ。すごいですね!」
このように、具体的な行動や成果に言及しながら 労いの言葉を伝えると、より効果的にモチベーションを引き出せます。
② 人間関係の改善(職場・家庭・友人関係)
労いの言葉は、職場や家庭など、あらゆる人間関係において良好なコミュニケーションを築くのに役立ちます。
例えば、職場で同僚同士が「今日は忙しかったね、お疲れ様!」と声をかけ合うだけで、互いの頑張りを認め、信頼関係を深めることができます。また、家庭では「いつも家事をやってくれてありがとう」といった労いの言葉が、夫婦や親子の関係を円滑にする助けになります。
🔹 効果的な労いの言葉の例(人間関係改善のために)
- 職場:「今日も遅くまでお疲れ様!○○さんのサポートがあったおかげで助かりました」
- 家庭:「いつも美味しいご飯を作ってくれてありがとう!」
- 友人:「最近忙しそうだけど、無理しないでね。いつでも話聞くよ!」
このように、相手を気遣いながら労いの言葉をかけることで、良好な人間関係を築くことができます。
③ ストレスの軽減
労いの言葉をかけられると、「自分の努力を認めてもらえた」という安心感が生まれ、ストレスが軽減されます。特に、仕事でのプレッシャーや疲れが溜まっている人にとって、温かい一言は大きな支えになります。
例えば、忙しい職場で「最近大変そうだけど、頑張ってるね。無理しすぎないようにね」と声をかけると、相手は「ちゃんと気にかけてもらえている」と感じ、気持ちが和らぎます。
🔹 効果的な労いの言葉の例(ストレス軽減のために)
- 「最近すごく頑張ってるね。無理しすぎず、たまには休んでね!」
- 「あなたの頑張り、ちゃんと見ているよ。サポートできることがあれば言ってね!」
- 「少し息抜きしながら進めていこう!」
このように、相手の状況を理解しながら、安心感を与える言葉を選ぶことが大切 です。
相手別・心に響く労いの言葉
労いの言葉は、相手や状況に応じて適切に使い分けることが大切です。特に、職場や家庭では「誰に」「どのようなタイミングで」「どんな言葉を選ぶか」によって、伝わり方が大きく変わります。
ここでは、部下・同僚・取引先・上司・家族 という5つのシチュエーション別に、心に響く労いの言葉とその使い方を詳しく解説します。
① 部下への「労いの言葉」— 結果だけでなく「過程」を認める

部下を労う際に最も重要なのは、「結果」だけでなく「努力の過程」も評価することです。仕事の成果だけを褒めると、部下は「結果を出さないと認めてもらえない」と感じてしまい、プレッシャーを感じることがあります。
そこで、次のような言葉を使うことで、努力の過程をしっかり認めることができます。
🔹 効果的な労いの言葉(部下向け)
- 「今回のプロジェクト、大変だったと思うけど、最後までやり遂げたことが素晴らしいね。」
- 「この仕事の準備、大変だったよね。でも、しっかり取り組んでくれて助かったよ。」
- 「結果も大事だけど、それ以上に○○さんの努力を評価しているよ。」
部下に労いの言葉をかける際は、努力の過程に目を向けることがポイント です。そうすることで、「頑張ったこと自体が評価されている」と感じ、やる気を持続しやすくなります。
② 同僚への「労いの言葉」— 気持ちに共感して伝える

同僚への労いの言葉は、「共感」を意識することが大切です。上司と部下の関係とは異なり、同僚は立場が対等なため、「私も同じ気持ちだよ」「大変だったよね」という共感を含めることで、より効果的に伝わります。
🔹 効果的な労いの言葉(同僚向け)
- 「今日の会議、長かったね。お疲れ様!」
- 「忙しい中、一緒に頑張ってくれてありがとう!」
- 「○○さんがいてくれるから心強いよ!」
また、労いの言葉にユーモアを交える のも効果的です。たとえば、仕事が終わった後に「今日は本当に大変だったね!もうコーヒー3杯飲んじゃったよ(笑)」などと伝えると、緊張感が和らぎ、より親しみやすい雰囲気になります。
③ 取引先への「労いの言葉」— 感謝の気持ちを伝える

取引先に労いの言葉を伝える際は、「感謝の気持ち」を前面に出すことが重要 です。特に、ビジネスの場では適切な敬語を使いながら、相手への敬意を込めた表現を選びましょう。
🔹 効果的な労いの言葉(取引先向け)
- 「お忙しい中、ご対応いただき誠にありがとうございました。」
- 「このたびは、貴社のご尽力により無事にプロジェクトを進めることができました。」
- 「今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。」
また、取引先との関係性によっては、少し柔らかい表現を使うこともOK です。たとえば、「いつも迅速にご対応いただき、感謝しております!」といった言葉を添えると、より親しみやすい印象になります。
④ 上司への「労いの言葉」— 伝え方に気を付けながら伝える

上司に労いの言葉を伝える際は、「失礼にならない言葉選び」が重要です。特に、「ご苦労様です」といった表現の使い方には注意が必要です。(※詳しくは第7章「お疲れ様とご苦労様の使い分け」で解説)
🔹 効果的な労いの言葉(上司向け)
- 「○○部長、本日は長時間の会議、お疲れ様でした。」
- 「お忙しい中、いつもご指導いただきありがとうございます。」
- 「○○課長のサポートのおかげで、プロジェクトがスムーズに進んでおります。」
特に、上司への労いの言葉には「敬意」や「感謝」を含めることが大切 です。上司の努力やサポートに対する感謝の気持ちを伝えることで、良好な関係を築くことができます。
⑤ 家族への「労いの言葉」— 当たり前と思わずに感謝する

家族に対する労いの言葉は、つい忘れがちになりやすいものです。しかし、「身近な人ほど感謝を言葉にする」ことが大切です。
🔹 効果的な労いの言葉(家族向け)
- 「毎日お仕事(家事・育児)、本当にお疲れ様。」
- 「○○がいてくれて、本当に助かってるよ。」
- 「今日もありがとう。無理しないでね!」
日々の生活の中で、相手が頑張っていることを認め、感謝の気持ちを伝える だけで、家庭の雰囲気がより温かいものになります。
労いの言葉は、相手やシチュエーションによって適切に使い分けることが重要です。
相手 | ポイント | 効果的な言葉の例 |
---|---|---|
部下 | 過程を認める | 「ここまでの努力、しっかり見ていますよ」 |
同僚 | 共感を示す | 「今日も忙しかったね、お疲れ様!」 |
取引先 | 感謝を伝える | 「迅速なご対応、誠にありがとうございます」 |
上司 | 敬意を払う | 「本日は長時間の会議、お疲れ様でした」 |
家族 | 当たり前と思わずに感謝する | 「今日もありがとう。無理しないでね!」 |
労いの言葉を効果的に使うポイント

労いの言葉は、ただ伝えればよいというものではなく、「どのように伝えるか」によって相手への響き方が大きく変わります。適切な言葉選びや伝え方を意識することで、より心に響く労いの言葉をかけることができます。
ここでは、労いの言葉を効果的に使うための3つのポイントを解説します。
① 相手の状況に寄り添った言葉選び
労いの言葉は、相手の立場や状況に合わせて選ぶことが重要です。同じ「お疲れ様」でも、仕事で忙しい人と、体調が優れない人では、適切な表現が異なります。
例えば、同僚が長時間の会議を終えた後に「お疲れ様!」と言うのは自然ですが、体調が悪そうな人に「お疲れ様」と言うと、「もっと頑張れ」とプレッシャーを与えてしまうことがあります。この場合、「無理しないでね」「今日は早めに休んでね」など、相手を気遣う言葉を選ぶとよいでしょう。
🔹 状況に応じた労いの言葉の例
状況 | 効果的な労いの言葉 |
---|---|
忙しい同僚へ | 「今日も大変だったね。少し休めるといいね。」 |
体調が悪そうな上司へ | 「お身体、大丈夫ですか?無理なさらないでくださいね。」 |
遠方から出張してきた取引先へ | 「遠くからお越しいただき、お疲れになったかと思います。ありがとうございました。」 |
このように、相手の状況を考えながら言葉を選ぶことで、より気持ちが伝わります。
② 感情を込める重要性
労いの言葉は、「何を言うか」だけでなく、「どう言うか」も大切 です。無表情や機械的な口調で「お疲れ様です」と言うよりも、笑顔で温かい口調で伝える方が、相手に安心感を与えることができます。
また、メールやチャットなどの文章でも、少し言葉を工夫することで、より温かみのある労いのメッセージになります。
🔹 感情を込めた労いの言葉の例
- 冷たい印象:「お疲れ様でした。」
- 温かい印象:「今日は本当に大変でしたね。お疲れ様でした!」
メールの場合は、次のように少し文章を工夫するだけで、より心のこもったメッセージになります。
🔹 メールでの労いの言葉の例
✖ 「お疲れ様です。以上、報告です。」 → 冷たく感じる
⭕ 「お疲れ様です。お忙しいところ恐縮ですが、ご確認をお願いいたします。」 → 柔らかく、気遣いが伝わる
相手に気持ちが伝わるように、表情や口調、文章の工夫を意識しましょう。
③ タイミングの大切さ
労いの言葉は、タイミングが重要です。適切なタイミングで伝えることで、より相手の心に響きます。
効果的なタイミング
- 仕事の節目(プロジェクト終了時、会議の後など)
- 忙しい時期が落ち着いたタイミング
- 相手が疲れている時
- 長時間の作業が終わった後
例えば、長時間の会議が終わった直後に「長時間お疲れ様でした!」と声をかけると、相手も「ちゃんと見ていてくれたんだな」と感じ、嬉しく思います。逆に、時間が経ちすぎてから「そういえば、先週は大変だったね」と言っても、労いの効果が薄れてしまいます。
また、相手が忙しすぎる時に長々と話しかけるのは逆効果になることもあるため、状況を見ながら簡潔に伝えることも大切です。
メールで使える「労いの言葉」

ビジネスシーンでは、直接会話する機会が少ない場合でも、メールやチャットを通じて相手を労うことができます。しかし、文章だけでは感情が伝わりにくいため、適切な言葉選びや表現を工夫することが大切です。
ここでは、メールで使える労いの言葉のポイントと、シチュエーション別の例文 を紹介します。
① メールで労いの言葉を使う際のポイント
労いの言葉をメールで伝える際は、次の3つのポイントを意識すると、より効果的に気持ちが伝わります。
形式ばかりの挨拶にしない
メールの冒頭で「お疲れ様です。」と書くのは一般的ですが、単なる挨拶の一部として機械的に使ってしまうと、労いの意味が薄れてしまいます。相手の状況に合わせた一言を添える ことで、より気持ちが伝わります。
✖ 「お疲れ様です。先ほどの件、確認をお願いします。」 → 事務的で冷たい印象
⭕ 「お忙しい中、お疲れ様です。先ほどの件について、少しご相談させていただければと思います。」 → 相手を気遣う温かみがある
相手の努力や成果を具体的に伝える
ただ「お疲れ様です」と言うのではなく、「何に対して労っているのか」 を明確にすると、相手にしっかり伝わります。
✖ 「お疲れ様でした。」 → シンプルすぎて効果が弱い
⭕ 「先日のプレゼン、大変お疲れ様でした。分かりやすい説明でとても参考になりました!」 → 努力を認める内容が伝わる
柔らかい表現を意識する
メールの文章は、口頭で話すよりも硬い印象になりがちです。少し柔らかい表現を取り入れると、親しみやすい雰囲気 になります。
✖ 「以上、ご確認ください。」 → 命令口調のように感じることもある
⭕ 「お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。」 → 丁寧で柔らかい印象になる
② シチュエーション別の「労いの言葉」例文
業務の終了後に労う場合
📧 件名:本日の業務、お疲れ様でした
〇〇様
本日もお疲れ様でした。〇〇様のおかげで、無事に業務を終えることができました。
特に〇〇の対応については、とても助かりました。ありがとうございました。どうぞゆっくりお休みください。今後ともよろしくお願いいたします。
△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 相手の貢献を具体的に伝える
- 「ゆっくり休んでください」といった気遣いの言葉を入れる
忙しい相手に労いの言葉を送る場合
📧 件名:お忙しい中、ありがとうございます
〇〇様
いつもお忙しい中、ご対応いただきありがとうございます。
おかげさまで、〇〇の件がスムーズに進んでおります。まだまだお忙しい日々が続くかと思いますが、くれぐれもご自愛ください。
何かお手伝いできることがあれば、お気軽にお知らせください。△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 相手の負担を気遣う言葉を入れる
- 「お手伝いできることがあれば~」とフォローの姿勢を見せる
プロジェクト完了後に労う場合
📧 件名:プロジェクト完了、お疲れ様でした!
〇〇様
プロジェクトの成功、本当におめでとうございます!
〇〇様のご尽力のおかげで、無事に良い結果を得ることができました。これまでのご努力に、心より感謝申し上げます。
まずはゆっくりお休みいただき、次のプロジェクトでもご一緒できることを楽しみにしております。△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 努力の成果を具体的に伝える
- ねぎらいの気持ちを込めつつ、今後の関係性にも触れる
体調を気遣う労いの言葉
📧 件名:お身体、大丈夫でしょうか?
〇〇様
先日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。
その後、お身体の調子はいかがでしょうか?どうか無理をなさらず、ご自愛ください。
また何かお力になれることがあれば、遠慮なくお知らせください。△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 無理をさせないよう配慮する表現を入れる
- 必要に応じてフォローの意向を伝える
目上の方に「労いの言葉」を伝える注意点

上司や取引先などの目上の方に労いの言葉を伝える際は、「敬意を表す言葉選び」 と 「失礼にならない表現」 を意識することが重要です。誤った言葉遣いをすると、相手に不快な印象を与えてしまう可能性もあります。
ここでは、目上の方に労いの言葉を伝える際の注意点や、適切なフレーズを詳しく解説します。
① 「お疲れ様です」と「ご苦労様です」の違いを理解する
ビジネスシーンでは、「お疲れ様です」と「ご苦労様です」は、どちらも相手を労う言葉として使われますが、目上の方に対しては「ご苦労様です」は避けるべき です。
「お疲れ様です」:〇(目上の方にも使える)
- 上司・同僚・部下に対して使える
- 一般的なビジネスの挨拶として問題ない
- メールや対面での挨拶にも適している
🔹 例文
- 「〇〇部長、本日の会議、お疲れ様でした。」
- 「お忙しい中、お時間をいただき、ありがとうございます。」
「ご苦労様です」:×(目上の方には不適切)
- 基本的に目上の人が目下の人に使う表現
- 上司や取引先には避けるのが無難
🔹 NG例(上司に対して)
- 「〇〇部長、本日はご苦労様でした。」 → 失礼な印象になる
✅ ポイント:迷ったら「お疲れ様です」を使うのが無難!
② 「ねぎらう気持ち」を敬語で表現する
目上の方に労いの言葉を伝える際は、「お疲れ様です」だけでなく、敬意を込めた言葉を添える と、より丁寧な印象になります。
🔹 シンプルな労いのフレーズ
- 「本日はお忙しい中、誠にお疲れ様でした。」
- 「長時間の会議、お疲れ様でございました。」
- 「お忙しいところ、お時間をいただき、ありがとうございます。」
🔹 ねぎらい+感謝を伝えるフレーズ
- 「〇〇様のご尽力により、無事に業務が進みました。誠にありがとうございました。」
- 「本日の〇〇会議では、貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。」
- 「ご多忙のところ、ご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。」
✅ ポイント:「お疲れ様でした」だけでなく、相手の貢献に感謝を伝える表現を加える!
③ 避けるべきNG表現
目上の方に労いの言葉をかける際、失礼にあたる可能性のある表現 には注意が必要です。
「ご苦労様です」 → 目上の人にはNG
→ 「お疲れ様です」や「お忙しいところ、ありがとうございます」に言い換えましょう。
「お疲れのようですね」 → 体調や疲労を直接指摘するのはNG
→ 「本日はお忙しいところ、ありがとうございました。」など、相手の努力に感謝する言葉 に言い換える。
「大変でしたね」「お疲れになったのでは?」 → 余計な気遣いになりやすい
→ 「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。」のように、前向きな表現 にするとよい。
✅ ポイント:「疲れ」を強調せず、感謝や敬意を表現する言葉を選ぶ!
④ シチュエーション別・目上の方への労いの言葉(例文付き)
会議やプレゼンの後に労う場合
📧 件名:本日の会議、ありがとうございました。
〇〇部長
本日はお忙しい中、会議にご参加いただき、誠にありがとうございました。
〇〇部長のご意見は非常に参考になり、今後の業務に活かしてまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 「お疲れ様でした」だけでなく、「貴重なご意見をありがとうございました」と感謝を添える
長時間の業務の後に労う場合
📧 件名:お忙しい中、ありがとうございました。
〇〇部長
本日は長時間にわたり、お付き合いいただき誠にありがとうございました。
〇〇部長のサポートのおかげで、無事に業務を終えることができました。どうぞゆっくりお休みくださいませ。
引き続きよろしくお願い申し上げます。△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 「ゆっくりお休みください」といった気遣いの一言を入れる
体調を気遣う労いの言葉
📧 件名:お身体、ご無理なさらないようご自愛ください。
〇〇様
先日はお忙しい中、ご対応いただきありがとうございました。
ご多忙の日々が続いているかと存じますが、どうかご無理なさらず、ご自愛くださいませ。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
△△(自分の名前)
💡 ポイント:
- 「お疲れのようですね」は避け、「ご自愛ください」と表現する
「お疲れ様」と「ご苦労様」の使い分け

ビジネスシーンでよく使われる「お疲れ様」と「ご苦労様」。どちらも労いの言葉ですが、使い方を誤ると、相手に失礼な印象を与える可能性があります。
この章では、「お疲れ様」と「ご苦労様」の違いや、正しい使い分けを詳しく解説します。
「お疲れ様」と「ご苦労様」の違い
表現 | 使い方 | 使える相手 |
---|---|---|
お疲れ様です | 目上・同僚・部下・取引先に使える、一般的なビジネスの挨拶 | ◎ 目上・同僚・部下・取引先 |
ご苦労様です | 目上の人が目下の人に使う、上司→部下の労いに適している | × 目上の人には使えない |
🔹 結論:迷ったら「お疲れ様です」を使えばOK!
「お疲れ様」の正しい使い方
「お疲れ様」は、幅広いシーンで使える万能な労いの言葉です。特に、目上の人や取引先にも失礼にならない表現 なので、ビジネスの場では「お疲れ様」を選ぶのが無難です。
🔹 使えるシチュエーションと例文
1. 業務の終了時に
✅ 「本日もお疲れ様でした。」
2. 目上の人に対して(敬意を込める場合)
✅ 「本日は長時間にわたり、お疲れ様でございました。」
3. 取引先へのメール
✅ 「お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました。」(「お疲れ様です」は避け、感謝の言葉を使うのがベター)
「ご苦労様」の正しい使い方
「ご苦労様」は、目上の人が目下の人に対して使う言葉であり、上司や先輩、取引先などの目上の方に使うのはNG です。
🔹 使えるシチュエーションと例文
1. 上司が部下に対して労う場合
✅ 「今日も一日、ご苦労様でした。」(上司 → 部下)
2. 先輩が後輩に対して労う場合
✅ 「〇〇くん、ご苦労様。しっかり準備してくれて助かったよ。」
3. 会社の社長が社員に対して使う場合
✅ 「皆さん、プロジェクト成功のためにご尽力いただき、ご苦労様でした。」
💡 注意点:「ご苦労様」を部下に使う場合でも、会社の文化や相手との関係性を考慮することが大切です。「お疲れ様です」に統一するほうが無難な職場も多いため、社内の慣習を確認しましょう。
「お疲れ様です」をさらに丁寧にする方法
ビジネスの場では、「お疲れ様です」をより丁寧な表現に言い換えると、目上の人にも失礼にならず、より好印象を与えることができます。
状況 | おすすめの表現 |
---|---|
会議後に | 「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」 |
長時間の業務後に | 「本日は長時間にわたり、お疲れ様でございました。」 |
取引先へ | 「お忙しい中、ご対応いただき、誠にありがとうございました。」 |
メールの冒頭 | 「いつもお世話になっております。」(「お疲れ様です」よりフォーマル) |
💡 ポイント:「お疲れ様です」だけでなく、「ありがとうございました」「貴重なお時間をいただき」などの感謝の言葉を添える と、より丁寧で好印象になります。
NG表現とその言い換え
NG表現 | 適切な表現 | 理由 |
---|---|---|
「ご苦労様です」(目上の人へ) | 「お疲れ様です」「お忙しいところ、ありがとうございます」 | 目上の人に使うと失礼にあたる |
「お疲れのようですね」 | 「ご多忙かと存じますが、ご自愛くださいませ。」 | 相手の体調に直接言及しない方がよい |
「大変でしたね」 | 「本日は長時間にわたり、ありがとうございました。」 | 苦労を強調すると失礼に聞こえることも |
避けるべきNGな労いの言葉

労いの言葉は、相手を気遣う大切なコミュニケーションですが、使い方を間違えると逆効果になり、相手を不快にさせてしまうこともあります。
この章では、ビジネスや日常の場面で避けるべきNGな労いの言葉や、その適切な言い換え表現を紹介します。
① 目上の人に「ご苦労様です」 → NG!
前章でも解説したように、「ご苦労様です」は基本的に目上の人が目下の人に使う言葉です。上司や取引先に対して使うと、失礼な印象を与える可能性があります。
🔹 NG例(上司・取引先に対して)
✖ 「〇〇部長、本日はご苦労様でした。」
🔹 適切な言い換え
⭕ 「〇〇部長、本日はお疲れ様でございました。」
⭕ 「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」
② 「お疲れのようですね」「疲れてますね」 → NG!
相手の疲れを直接指摘する表現は、かえってプレッシャーを与えたり、不快にさせる可能性があります。特に、上司や取引先に対しては注意が必要です。
🔹 NG例
✖ 「お疲れのようですね。」
✖ 「かなり疲れてますね。大丈夫ですか?」
🔹 適切な言い換え
⭕ 「本日は長時間にわたり、お時間をいただきありがとうございました。」
⭕ 「お忙しい中、ご対応いただき、感謝申し上げます。」
💡 ポイント:「疲れていること」に直接言及するのではなく、「忙しい中ありがとうございます」「ご負担が多かったかと存じますが」など、相手の努力をねぎらう表現に変える。
③ 「大変でしたね」「お疲れでしょう」 → 場合によってはNG!
「大変でしたね」「お疲れでしょう」は、一見労いの言葉に聞こえますが、相手によっては「上から目線」と受け取られることがあります。
特に目上の人に対して使うと、「あなたに言われる筋合いはない」と感じる人もいるため注意が必要です。
🔹 NG例
✖ 「本日の会議、大変でしたね。」
✖ 「お疲れでしょう。少し休んでください。」
🔹 適切な言い換え
⭕ 「本日は長時間にわたり、ありがとうございました。」
⭕ 「お忙しい中、ご対応いただき感謝いたします。」
💡 ポイント:「大変だった」と決めつけず、相手の貢献に感謝する表現にすると好印象。
④ 「無理しないでください」 → NGになる場合がある
「無理しないでください」は、相手を気遣う言葉ですが、目上の人やビジネスシーンでは適切ではない場合があります。
特に、仕事上のやりとりで「無理しないで」と言われると、「あなたに言われなくても分かっている」「余計なお世話」と感じる人もいます。
🔹 NG例
✖ 「お忙しそうですが、無理しないでくださいね。」
🔹 適切な言い換え
⭕ 「ご多忙かと存じますが、ご自愛くださいませ。」
⭕ 「どうかお身体を大切になさってください。」
💡 ポイント:目上の人には「ご自愛ください」「ご負担のないように」などの表現を使うと丁寧。
⑤ 「お仕事頑張ってください」 → 上司や取引先にはNG!
「頑張ってください」は、部下や後輩には適した言葉ですが、上司や取引先に使うと、上から目線に聞こえることがあります。
🔹 NG例
✖ 「これからもお仕事、頑張ってください!」(上司・取引先向け)
🔹 適切な言い換え
⭕ 「これからもご活躍をお祈りしております。」
⭕ 「ますますのご発展をお祈り申し上げます。」
💡 ポイント:目上の人には「頑張って」ではなく、「ご活躍をお祈りします」「引き続きよろしくお願いいたします」などの表現を使うとスマート。
まとめ
労いの言葉は、相手の努力や苦労を認め、感謝や励ましを伝える大切なコミュニケーションツール です。適切に使うことで、職場や家庭の人間関係を円滑にし、相手のモチベーション向上やストレス軽減にもつながります。
職場では部下には「過程を認める言葉」、上司や取引先には「敬意を込めた表現」を選ぶことが重要です。「お疲れ様」は誰にでも使えますが、「ご苦労様」は目上の人には不適切です。また、相手の疲れを強調する言葉や「頑張ってください」も注意が必要です。
適切な労いの言葉を選び、円滑なコミュニケーションを築きましょう。