安全スローガン【280例文|活用OK!】作り方ガイド

企業における「安全」は、すべての業務活動の基盤です。どれだけ素晴らしい製品やサービスを提供していても、社員の安全や健康が確保されていなければ、持続的な成長は望めません。特に近年では、労働災害やメンタルヘルスの問題が社会全体で注目されており、「企業の安全配慮義務」に対する意識も一層高まっています。
こうした背景の中で、多くの企業が注目しているのが 「安全スローガン」です。スローガンとは、いわば会社全体の安全への「合言葉」のようなもの。毎日目にする短いフレーズが、従業員一人ひとりの意識に働きかけ、日常の行動を変えるきっかけになるのです。
たとえば、「今日もゼロ災、明日もゼロ災」といった言葉が社内に掲示されていれば、出社時にそれを目にした社員が「今日は慎重に作業しよう」と思うかもしれません。小さな意識の積み重ねが、大きな事故を未然に防ぐのです。
また、スローガンは単なる掲示物ではなく、企業文化の象徴としても重要です。安全を大切にする価値観を言語化し、誰もが共有する。それがスローガンの力です。
この記事では、企業で活用できる安全スローガンの意義や効果、具体的な作り方、実際の事例を紹介しながら、スローガンをどのように活かしていけばよいかを丁寧に解説していきます。さらに、すぐに使える「スローガン280選」も掲載していますので、導入のヒントにもなるはずです。
目次
- 1 安全スローガンとは?
- 2 活用OK!効果的な安全スローガン【例文280選】
- 2.1 基本行動・ルール順守の安全スローガン(20選)
- 2.2 危険予知・リスクアセスメントの安全スローガン(20選)
- 2.3 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の安全スローガン(20選)
- 2.4 コミュニケーション・声かけの安全スローガン(20選)
- 2.5 ゼロ災害・無事故の安全スローガン(20選)
- 2.6 健康増進・メンタルヘルスの安全スローガン(20選)
- 2.7 安全文化・意識改革の安全スローガン(20選)
- 2.8 働き方改革・ワークライフバランスの安全スローガン(20選)
- 2.9 交通安全・通勤災害防止の安全スローガン(20選)
- 2.10 工場の安全スローガン(20選)
- 2.11 建設業の安全スローガン(20選)
- 2.12 物流業・運送業の安全スローガン(20選)
- 2.13 倉庫業の安全スローガン(20選)
- 2.14 面白い・ユニークな安全スローガン(20選)
- 3 優れた安全スローガンの特徴
- 4 効果的な安全スローガンの作り方
- 5 成功した安全スローガンの事例
- 6 安全スローガンの浸透と活用方法
- 7 まとめ
安全スローガンとは?

安全スローガンは、単なる「かけ声」ではありません。企業が安全活動を推進するうえで、具体的な目的と効果を持った「行動喚起のツール」として、大きな力を発揮します。ここではその主な目的と、実際にどのような効果があるのかを詳しく見ていきましょう。
①従業員の意識を高める
スローガンの最も大きな目的は、従業員一人ひとりの安全意識を高めることです。例えば、「確認ヨシ!」や「急がば確認、焦らず安全」といった短いフレーズは、作業前や移動時に自然と頭に浮かぶようになります。繰り返し見ることで意識が潜在的に刷り込まれ、無意識のうちに「安全を考える行動」へつながるのです。
✅ ポイント
- 言葉で「安全行動の基準」を明確にできる
- 潜在的な注意喚起として機能する
②組織全体に共通意識をもたせる
スローガンは、全社員で共有する「共通言語」としての役割も果たします。部署や職種、役職を問わず、誰もが同じ言葉を認識し、同じ方向を向くことで、組織としての一体感と安全文化の醸成が可能になります。たとえば、全社共通のスローガンを朝礼やポスターで毎日確認することで、「安全は会社全体のテーマである」という意識が自然と根づくようになります。
✅ ポイント
- 部署間の意識のバラつきを減らせる
- 「会社としての安全方針」が明確になる
③行動変容のきっかけになる
スローガンが単なるスローガンで終わらないためには、行動の変化につながることが重要です。たとえば、「指差し確認、命を守る」など、具体的な行動をイメージさせる言葉は、実際の作業に直結しやすくなります。また、「〇〇してから作業に入る」といった手順やルールの重要性を喚起するスローガンも、誤操作やヒューマンエラーを防ぐ効果があります。
✅ ポイント
- 「何をすればいいか」が明確になる
- 手順・ルールの再確認につながる
④安全文化の定着を促す
スローガンは短期的な安全対策だけでなく、中長期的に安全文化を根付かせる役割も担います。たとえば、毎年スローガンを刷新したり、社員から公募したりすることで、継続的な関心や自発的な参加を促すことができます。また、スローガンを通じて事故や災害の事例を共有したり、問題意識を可視化したりすることも、組織全体の安全意識の成熟につながります。
✅ ポイント
- 長期的な安全意識の醸成ができる
- スローガンが「安全文化の象徴」になる
安全スローガンは、目的を明確にして運用することで、はじめて意味を持ちます。単なる「掲げているだけの言葉」になってしまわないように、どんな行動を促し、どんな意識を育てたいのかを意識して選定・活用していくことが大切です。
活用OK!効果的な安全スローガン【例文280選】

安全スローガンは、シンプルで覚えやすく、具体的な行動を促すことが重要です。カテゴリーに分けたオリジナルのスローガンの例文を280個紹介します。企業の様々な場面でご活用ください。
基本行動・ルール順守の安全スローガン(20選)
基本動作や社内ルールは、安全活動の“土台”。しかし「慣れ」「忙しさ」「気の緩み」が重なると、つい手順が省略されがちです。そこで“行動の原点”を思い出させる20本を用意しました。朝礼の唱和、KY(危険予知)活動のポスター、作業マニュアルの余白などにご活用ください。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. 手順を守るは、仲間を守る | ルール順守が自分だけでなく周囲の安全にも直結することを強調。 |
2. 基本動作、事故防止の第一歩 | 「基本」が最終的なリスク低減に直結するという原則を示す。 |
3. ルール厳守でゼロ災職場 | ルール順守を最終目標(ゼロ災)と結び付け、モチベーションを高める。 |
4. 確認ヨシ! 安全ヨシ! | 指差呼称のリズムを取り入れ、実際の動作を促す。 |
5. 一に手順、二に確認 | “順序立てて動く”→“ダブルチェック”という行動モデルを簡潔に。 |
6. 慣れた作業ほど慎重に | 慣れによる緩みを自覚させ、注意レベルを引き上げる。 |
7. 保護具装着、安心作業 | PPE装着の徹底を呼びかけ、心理的安心感も付与。 |
8. 標準作業書は安全バイブル | 手順書=最重要参考書という位置づけで閲覧率を上げる狙い。 |
9. 止める勇気が事故を止める | 不安全行動を見たら即ストップする“勇気”を評価する文化づくり。 |
10. 5分の点検、無限の安心 | 点検時間は短いが効果は大きいことを数字で印象づける。 |
11. 声かけ合いでヒューマンエラー防止 | コミュニケーションを取り入れたエラー防止策を明示。 |
12. ルールを守るプロフェッショナル | 手順順守=プロ意識というブランドづくり。 |
13. 作業前ストレッチで事故ゼロへ | 身体準備が安全に寄与することを啓発。 |
14. 安全確認、心のブレーキ | 確認行動は物理的だけでなく心理的ブレーキにもなると示唆。 |
15. 整理整頓は安全の礎 | 5Sと基本動作をリンクさせ、散らかった環境の危険性を警告。 |
16. 足元注意、未来も注意 | 足元=現在、未来=長期的安全の対比で意識を喚起。 |
17. 不安全行動、即ストップ | 危険兆候を見逃さない即時対応の重要性を強調。 |
18. 標識を見れば安全が見える | 安全標識の確認を“習慣化”する狙い。 |
19. チェックリストは命綱 | チェックリスト活用を“命綱”という強い言葉で定着。 |
20. 今日も無事に、“ただいま”を | 家族や私生活を想起させ、帰宅までが安全活動と訴える。 |
危険予知・リスクアセスメントの安全スローガン(20選)
現場には 「目に見える危険」と「潜んでいる危険」 があります。リスクアセスメントは、その両方を洗い出し、発生確率と影響度を定量的に評価して対策を講じるプロセスです。スローガンはそのプロセスを “行動に移す原動力” として機能させるためのキーフレーズ。朝礼の危険予知(KY)ミーティングや点検前のリマインダーとして掲示することで、「考えてから動く」文化を根づかせましょう。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. 危険を予知して事故を防ぐ | 「予知→防止」の因果を明確化し、行動を促進。 |
2. 見つけたリスクは即共有 | 共有スピードが対策スピードを決めることを強調。 |
3. “かも知れない”が命を守る | 不確実性を受け入れ、最悪を想定する姿勢を奨励。 |
4. 目と心でKY(危険予知) | 五感+直感での危険察知を呼びかける語呂合わせ。 |
5. 作業前3分、リスク洗い出し | 時間を数値化し、実行しやすい行動目標にする。 |
6. 想像力が安全を描く | 危険シナリオを思い描く力の重要性を可視化。 |
7. 危ないと思ったら止める勇気 | 異常停止を肯定し、保守的判断を評価。 |
8. 点検+想定=無災害 | 点検だけでなく“想定”を加えることで完成形に。 |
9. ヒヤリは宝の警告 | ヒヤリハット報告をポジティブに位置づけ。 |
10. リスクマップは現場の羅針盤 | 可視化ツールの活用をナビゲーションに例える。 |
11. 小さな異常も大きな兆候 | 兆候管理の意識を高め、早期対応を促す。 |
12. 予測して行動、未然に防止 | “予測→行動→防止”のプロセスをリズミカルに。 |
13. 危険は見える化でゼロへ | 見える化ツール導入のメリットを端的に訴求。 |
14. 過去の災害に学び、未来を守る | 事故履歴レビューの価値を未来志向で表現。 |
15. “もしも”を語り合う5分間 | チームディスカッションをルーティン化する提案。 |
16. 危険の芽は早めに摘む | “芽”の比喩で初期対応の重要性を強調。 |
17. 点検後も油断は大敵 | 点検=ゴールではないという意識づけ。 |
18. 手順書+臨機応変=安全 | マニュアル遵守と状況判断の両立を促す。 |
19. 仮説を立てて危険を減らす | 科学的思考(仮説・検証)を安全活動に応用。 |
20. チームで読む現場の空気 | 単独判断でなく“チームKY”を推奨。 |
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の安全スローガン(20選)
5S は 「職場を整えることで安全と品質を両立させる改善メソッド」 です。床に落ちた工具ひとつが転倒災害を招くように、散らかった職場はリスクの温床。整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)を徹底すると、
- 危険源の早期発見
- 動線短縮による疲労低減
- モノ探し時間の削減による生産性向上
が同時に実現できます。以下のスローガンで、5S=安全の原点 を現場に浸透させましょう。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. 整理で危険を捨て去ろう | 不要物の排除が潜在リスクの除去に直結することを示唆。 |
2. 整頓は安全への近道 | 「探さない職場」がヒューマンエラーを抑制する。 |
3. 清掃で磨く、安全と品質 | 汚れの除去は設備不良の早期発見にもつながる。 |
4. 清潔環境が事故を遠ざける | 維持管理の視点で“事故率低減”を訴求。 |
5. 躾で身につく5S習慣 | 行動基準を“文化”として定着させる重要性を強調。 |
6. 置き場所決めて、探さず作業 | 定位置管理がムダ動作と誤操作を同時に削減。 |
7. 一日一清掃、ゼロ災の礎 | 清掃を日課化し“ゼロ災”に結び付け。 |
8. 色で分ければ危険が見える | カラーコーディングで視覚的リスクを最小化。 |
9. 通路を開けて、安全確保 | 避難経路・作業動線の確保という視点を強調。 |
10. ゴミひとつは危険ひとつ | 小さな放置が大事故へ発展する例え。 |
11. 整理3秒、ヒヤリゼロ | すぐ捨てる行動を具体的時間でイメージ化。 |
12. 床を磨けば意識も光る | ピカピカの床が安全意識を引き上げる効果を暗示。 |
13. 乱雑はケガの呼び水 | 乱雑な環境が事故を誘発するメタファー。 |
14. 5Sは最強の安全装備 | PPE と並ぶ必須装備としての位置づけ。 |
15. 探さない5秒、作業に集中 | 迷いの排除がヒューマンエラーを防止。 |
16. 汚れたら即清掃、即安全 | “気づいたら即行動”のスピード感を推奨。 |
17. 定点写真で5Sチェック | 写真比較による可視化手法を促進。 |
18. ラインを守って事故を防ぐ | 区画線・マーキングの活用を呼びかけ。 |
19. 整理整頓で心も整う | 心理的安全性が高まる効果を補足。 |
20. 5Sを極めてゼロ災へ | 継続的改善と最終目標(ゼロ災)を結びつける。 |
コミュニケーション・声かけの安全スローガン(20選)
人はミスを完全に避けられません。しかし**“気づき合い・声かけ合い”**があれば、不注意を補い合い、事故の芽を摘むことができます。コミュニケーションを安全活動に組み込むことで――
- ヒューマンエラーの早期発見
- 作業手順の相互確認(ダブルチェック)
- 心理的安全性の向上による報告しやすい職場づくり
という3つの効果が得られます。以下の20本は、声かけ文化を根づかせるキーフレーズです。朝礼のコール&レスポンス、作業前後のペアチェック、サインポスターにご活用ください。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. 声かけ一秒、危険回避一生 | ためらわず声を発することで大事故を防げると強調。 |
2. 迷ったら合図で確認 | 不安を感じたらまず合図を送る文化を促進。 |
3. “ありがとう”が安全を育む | 感謝の言葉で声かけをポジティブ体験に。 |
4. 目と声でダブルチェック | 視覚+聴覚の二重確認を推奨。 |
5. 聞く勇気、伝える勇気 | 上下関係を超えた双方向コミュニケーションを奨励。 |
6. 指差し呼称、声で確証 | 指差呼称に声を加え行為の確実性を高める。 |
7. “ヨシ?”“ヨシ!”で一致団結 | コール&レスポンス形式で認識齟齬を防止。 |
8. 返事は大きく、安全も大きく | 明瞭な返答が情報欠落を防ぐことを比喩的に表現。 |
9. 相談は早め、事故はゼロへ | 早期相談がリスク抑制につながる流れを示す。 |
10. 見えない背中にひと言安心 | 死角となる作業者への声かけを推奨。 |
11. 省略語より正しい用語 | 誤解を生む略語や専門符号の乱用を戒める。 |
12. “お先に危険失礼します” | 冗談めいた言い回しで注意喚起を日常化。 |
13. ペアで仕事、ゼロで事故 | チーム作業と事故ゼロを語呂合わせで紐付け。 |
14. 聞き返す勇気が事故を遠ざける | “わかったふり”を排除する文化を称賛。 |
15. 表情読み取る、危険を読み取る | 非言語情報も安全確認の一部と位置づける。 |
16. 無線チェックでモレ防止 | 通信機器の声かけを含めた総合確認を推奨。 |
17. 報・連・相で安全確保 | 報告・連絡・相談の基本を安全文脈に転用。 |
18. 声が届く距離で作業せよ | 騒音下や遠距離作業のリスクを示唆。 |
19. “STOP”と言える職場が強い | 非常停止を遠慮なく発信できる風土を賞賛。 |
20. 休憩中も声で見守る | 非作業時間の体調変化確認もコミュニケーションの一環。 |
ゼロ災害・無事故の安全スローガン(20選)
ゼロ災害はゴールではなく、毎日更新する“通過点”です。事故がひとつも起こらない職場は、 生産性・品質・信頼 のすべてを底上げします。しかし“ゼロ”は数字が示すとおり「ひとつ違えば崩れる状態」。だからこそ 全員が当事者意識を持ち、毎日の行動で維持する ことが不可欠です。
以下の20本は、ゼロ災マインドを日々リマインドするためのフレーズです。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. ゼロ災へ、まず一歩今日一歩 | 目標を「今日の一歩」に分解し、継続性を強調。 |
2. 目指すはゼロ、守るは命 | 数字と命を並べ、目的意識を明確化。 |
3. 無事故記録は品質の証 | 安全と品質の相関を示し、モチベーションを高める。 |
4. 危険ゼロで笑顔満点 | “笑顔”というポジティブ要素でゼロ災を身近に。 |
5. ゼロ災害が最大コストダウン | 事故削減=コスト削減を訴求し経営層も巻き込む。 |
6. ヒヤリハットゼロが事故ゼロ | 前兆事例の削減が最終結果に直結する原理を示す。 |
7. 無事故の継続、信頼の継続 | 顧客・家族・社会からの信頼維持に直結と訴える。 |
8. 小さな注意がゼロを創る | ミクロの注意行動がマクロ成果を生むと啓発。 |
9. ゼロ災は全員リレー | バトンパス型の比喩でチーム連携を促進。 |
10. 未来へつなぐゼロのバトン | 次世代・次工程への責任感を喚起。 |
11. 危険を封じてゼロ災害 | “封じる”という強い動詞で主体的行動を表現。 |
12. 事故ゼロへ一致団結 | ストレートな呼びかけで団結力を高める。 |
13. ゼロ災信念、習慣に | 信念を日常行動へ落とし込む重要性を示唆。 |
14. 無事故が最良の報酬 | 報奨制度や評価とリンクしやすいフレーズ。 |
15. ゼロ災で広がる笑顔 | 職場・家族・地域へポジティブ波及を示す。 |
16. 危険ゼロ、品質満点 | 安全が品質の前提条件という事実を強調。 |
17. ゼロ災が誇りを創る | 成果=誇りという情緒的報酬を提示。 |
18. 無事故の現場は家族の安心 | “家族”を想起させ、行動原理を内面化。 |
19. ゼロは難しくても不可能じゃない | チャレンジ精神を維持しつつ現実性を示す。 |
20. 続けるゼロ、続く安全 | 維持こそが真の挑戦であると締めくくる。 |
健康増進・メンタルヘルスの安全スローガン(20選)
「健康な体と健全な心は、安全活動のエンジン」――これは労働安全衛生の基本理念です。体調不良やストレスは、注意力低下・判断ミス・ヒューマンエラーを誘発し、災害の引き金になります。逆に 睡眠・栄養・運動・休養・相談窓口の整備 がそろうと、集中力と協調性が向上し、事故が減少。
ここでは 健康増進とメンタルヘルスを両輪 で支える 20 本のスローガンをご紹介します。朝礼ポスター、休憩室掲示、産業保健だよりなどにご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. 体調管理は安全管理 | 体調と安全が直結する事実を端的に表現。 |
2. よく寝て、よく守る安全 | 睡眠の質がヒューマンエラー抑制につながることを示唆。 |
3. 水分補給で事故も防止 | 脱水→集中力低下のメカニズムを簡潔に訴求。 |
4. 栄養バランスが安全バランス | 偏食が判断力を鈍らせるリスクを啓発。 |
5. 休憩は投資、安全の貯金 | 休憩時間を“コスト”ではなく“投資”と捉え直す発想。 |
6. ストレス抱えず、声かけよう | メンタル不調の早期相談を促す呼びかけ。 |
7. 心の疲れもヒヤリのサイン | ストレス状態をヒヤリハットと同列に扱い、報告文化を醸成。 |
8. 深呼吸ひとつで事故半減 | 呼吸法によるリラックス効果を数字イメージで訴求。 |
9. 歩いて伸ばそう安全寿命 | 運動習慣と長期的健康・安全の相関を示す。 |
10. 笑顔の多い職場に事故は少ない | ポジティブ感情が注意力を高める研究知見を反映。 |
11. 心身リセット、午後もゼロ災 | 昼休み後の集中力回復を強調。 |
12. メンタルチェックは月イチルール | 定期セルフチェックを“ルール化”し習慣化を図る。 |
13. 無理せず相談、みんなで安全 | オープンな相談文化が事故防止へ波及する流れを提案。 |
14. アルコールゼロで事故ゼロ | 飲酒・二日酔いの残存リスクを強調。 |
15. 疲れを感じたら一呼吸 | 作業継続より休止を選ぶ勇気を評価。 |
16. 健康診断は未来診断 | 予防医療が長期安全を支えることを訴求。 |
17. ストレッチ30秒、事故ゼロ秒 | 時間対効果を数字で提示し実行しやすく。 |
18. 心のSOSはチームで受信 | 個人だけでなくチーム全体でサポートする文化を推奨。 |
19. 定時退社でリスクも退社 | 過重労働→疲労蓄積→事故増加の連鎖を断つ。 |
20. 健康づくりが家族を守る | 家族の安心を想起させ、行動原理を内在化。 |
安全文化・意識改革の安全スローガン(20選)
安全文化とは、「誰に言われなくても安全を最優先に行動できる職場風土」のことです。ルール・設備・手順だけでは不十分で、個々の意識と組織の価値観がそろってこそ真のゼロ災が実現します。
スローガンはその“共通価値”を短い言葉で可視化し、日常行動に落とし込むスイッチとして機能します。安全会議の冒頭やデジタルサイネージ、eラーニングの冒頭バナーなどに掲示し、「考え方を変える」きっかけとしてご活用ください。
スローガン | 解説 |
---|---|
1. 安全文化は一日にして成らず | 継続的取組みこそ文化醸成の鍵であると訴える。 |
2. 意識変革で未来を守る | マインドセットが事故防止の原動力になることを示唆。 |
3. “当たり前”を疑い事故を防ぐ | 慣習を見直すクリティカルシンキングを促進。 |
4. ルールより先に安全思考 | 指示待ちではなく自律的判断を評価する文化を提案。 |
5. 学び続ける現場が強い | 振り返りと改善を継続する職場を称える。 |
6. 小さな改善が大きな安全 | カイゼン活動の安全面への波及効果を強調。 |
7. 失敗は財産、共有は力 | インシデント共有の価値をポジティブに表現。 |
8. 安全の声を止めるな | 発言しやすい心理的安全性を醸成。 |
9. “見える化”で意識改革 | KPI掲示やリスクマップで行動変容を後押し。 |
10. 自主点検が文化を創る | 強制でなく自主的チェックを重視する姿勢を奨励。 |
11. 安全リーダーは全員だ | 階層・職種を問わずリーダーシップを発揮する文化を推進。 |
12. 毎日が安全教育 | OJT や朝礼など日常業務を教育機会と捉える発想。 |
13. 習慣こそ最強のマニュアル | 繰り返しによる行動定着の重要性を示す。 |
14. 変える勇気が事故を減らす | 現状維持バイアスの克服を呼びかける。 |
15. 風通し良ければ事故は去る | コミュニケーション環境と安全性の相関を比喩。 |
16. KPIよりWHYで動く安全 | 数字の達成より目的理解を重視する文化を訴求。 |
17. 言い出しっぺを称えよう | 改善提案者を賞賛し、発案しやすい風土を醸成。 |
18. 文化は行動の足あと | 実際の行動の積み重ねが文化を形づくると可視化。 |
19. 安全最優先、利益はあとから | 価値観の優先順位を明確に示す。 |
20. “ゼロ災”より“安全第一主義” | 数字目標の達成ではなく、原則遵守を強調。 |
働き方改革・ワークライフバランスの安全スローガン(20選)
働き方改革とワークライフバランスは、単に労働時間を短縮する取り組みではありません。
- 長時間労働による疲労・睡眠不足・ストレスを減らし、ヒューマンエラーを抑制
- 休暇取得や柔軟な勤務体系がモチベーションと集中力を高め、事故発生率を低下
- 家庭・地域・趣味の時間が「心の余裕」を生み、注意力とチームワークを向上
という形で、安全衛生と直結します。以下の20本は、“働きやすさ”と“安全”を同時に高めるキーフレーズです。人事・労務のポスターやイントラネット掲示、定時退社日の社内アナウンスなどにご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. 時間を守って命も守る | 定時退社が過労事故を防ぐことを直結表現。 |
2. 休む勇気が安全をつくる | 休暇取得をポジティブに評価し事故抑制へ。 |
3. 働きやすさ=安全の近道 | 働き方改革と安全活動の相関を端的に示す。 |
4. 残業ゼロで事故ゼロへ | 長時間労働削減がヒューマンエラー減少に直結。 |
5. 定時の鐘が家族を守る | 家族との時間確保が安全行動を後押し。 |
6. 時短で集中、事故も縮小 | 集中力向上がエラー低減に寄与することを可視化。 |
7. リフレッシュでリスクをリセット | 休憩・休暇がリスク管理の一部であると訴求。 |
8. メリハリ勤務でゼロ災へ | ON/OFF 切替えが注意力維持に有効と提示。 |
9. 休日計画が安全計画 | 年休計画付与を安全戦略の一環として位置づけ。 |
10. 家庭円満、職場も安全 | プライベート充実が職場のメンタル安定を生む。 |
11. フレックスで事故フリー | 時差出勤による疲労・混雑リスク低減を示唆。 |
12. 職場に活力、帰宅に笑顔 | 仕事後の充実が翌日の安全意識向上に繋がる。 |
13. 働き方改革は安全改革 | 改革活動が安全文化の刷新にも波及すると強調. |
14. 仕事を絞って危険も絞る | 業務効率化で注意散漫を防ぎリスクを削減。 |
15. 休日の充電が事故を防ぐ | 休暇=エネルギー補給というイメージを喚起。 |
16. 有休消化でヒヤリ削減 | 有給休暇取得率向上とヒヤリハット件数減の関係を示唆。 |
17. ノー残業デーが安全デー | 社内イベントとして安全意識と結合。 |
18. ワークもライフもセーフティ | 両立が安全の基盤であると一体化して表現。 |
19. 働きすぎ禁止、事故も禁止 | 過労文化の否定と事故防止を並置。 |
20. 時間管理はリスク管理 | スケジュール管理が危険源のコントロールに繋がる。 |
交通安全・通勤災害防止の安全スローガン(20選)
通勤中や営業車移動など業務に付随する交通事故は、労働災害全体の約4分の1 を占めると言われます。安全運転は「職場に着くまで/家に帰るまで」がゴール。速度・注意力・車両整備・心の余裕――この4要素を意識するだけで、事故リスクは大きく低減します。
以下の20本は、日常の運転行動を最終工程の安全確認 と位置付けるためのフレーズです。社用車のダッシュボード、駐車場ゲート、勤怠システムの打刻画面などに掲示してご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. 急がば回れ、命はひとつ | 急ぎの心理が最悪の結果を招くことを諭す古諺を運転シーンに転用。 |
2. シートベルトは命綱 | ベルト装着の有無で生存率が大きく変わるという事実を強調。 |
3. スマホ見ないで前を見て | “ながら運転”を明快に否定し、視線集中を促す。 |
4. 早めのライトで事故遠ざける | 早期点灯が被視認性を高め、夕暮れ事故を減らす。 |
5. ゆとり発進、ゆとり到着 | 出発時刻の余裕が速度超過・焦り運転を防ぐ。 |
6. 点検ヨシ、出発ヨシ | 日常点検+出庫前指差呼称でダブルチェックを定着。 |
7. 無理な追越し、無駄なリスク | 時間短縮と事故リスクのトレードオフを可視化。 |
8. 横断歩道は歩行者優先 | 歩行者保護義務を明文化し、思いやり運転を促進。 |
9. 雨の日こそ速度控えめ | 路面μ低下による制動距離延伸を想起させる。 |
10. 一旦停止で未来を守る | STOP標識遵守を“未来”という大義で表現。 |
11. ヘルメットが家族を守る | 二輪乗車時の保護具装着を家族の安心と結び付け。 |
12. 心の急ブレーキかけよう | イライラ・焦りの感情制御をドライビングスキルに格上げ。 |
13. 通勤ルートにも危険潜む | 慣れた道こそ油断大敵というリスク認知を喚起。 |
14. 眠気感じたら即休憩 | 15分の仮眠が重大事故を防ぐ事実を簡潔に。 |
15. 安全速度が最短距離 | 速さより到達確率を優先する逆説的メッセージ。 |
16. バイクは目立ってこそ安全 | 反射ベスト・ハイビジウエアの着用を推奨。 |
17. “ながら運転”ゼロ宣言 | 企業・チームのコミットを宣言形式で強調。 |
18. 車間距離は思いやり距離 | フォローディスタンスを他者配慮の視点で訴求。 |
19. 信号は青でも確認 | 青信号進行時の右左確認を怠らない文化を醸成。 |
20. 滑る路面はスピードダウン | 雪・凍結・落葉など低摩擦路での速度調整を具体化。 |
工場の安全スローガン(20選)
工場は 「人」「機械」「エネルギー」「化学物質」 が密集する、多重リスク環境です。高速回転部・挟まれ・切創・感電・薬品・フォークリフト――多岐にわたる危険源を標準化された手順と即時対応力でコントロールすることが肝要です。
以下の20本は、機械設備特有のリスクとヒューマンエラーを同時に抑え込む“合言葉”。ライン掲示板、設備操作盤のマグネットシート、フォークリフトの背面ステッカーなどにご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. ガード閉めてライン始動 | 安全カバー・インターロック閉鎖の徹底を呼びかける。 |
2. 非常停止はためらわない | 異常時のE-STOP操作を“即時行動”として評価。 |
3. 触れる前に電源OFF | ロックアウト/タグアウト(LOTO)前提の安全確認。 |
4. 回転物には距離で勝つ | ベルト・シャフトへの巻き込み防止を距離概念で訴求。 |
5. 合図ヨシ! フォーク進入ヨシ! | 歩行者と車両のアイコンタクトを促進。 |
6. 油圧抜いてこそ安心保全 | メンテ時の残圧解放を明示し挟まれ事故を防止。 |
7. スパッタ防げば火災ゼロ | 溶接作業の火花養生を端的に示す。 |
8. 化学品はラベルで識別 | GHS表示確認を“第一防護壁”として定着。 |
9. 床は乾いて滑りゼロ | 液漏れ・油漏れの即時清掃を行動目標化。 |
10. 定格守って機械長持ち | 過負荷運転→故障→災害の連鎖を遮断。 |
11. 高所作業は二重命綱 | 墜落制止用器具(フルハーネス)のW ライン化を推奨。 |
12. 防護具は作業着の一部 | 耳栓・安全メガネ・手袋などPPE常用を標準装備化。 |
13. 空圧抜き忘れが事故を呼ぶ | エアシリンダの保持力残留に注意喚起。 |
14. 指さし呼称でカウンタチェック | 計量・カウントミスをヒューマンエラー面で抑制。 |
15. フォークは徐行、歩行は左右確認 | 交差点・曲がり角の接触災害を双方行動で防ぐ。 |
16. 静電気は火災の火種 | アース接続・帯電対策の重要性を可視化。 |
17. アラーム無視は事故の元 | 警報音・ランプを“最後のメッセージ”と位置づける。 |
18. 一工程一清掃、安全に直結 | 工程間清掃で異物混入と転倒リスクを同時削減。 |
19. 手袋は巻き込み注意 | 回転体作業は手袋脱着ルールを厳格化。 |
20. 今日も点検、明日も稼働 | 日常点検が稼働率と安全率を両立させることを強調。 |
建設業の安全スローガン(20選)
建設現場は 高さ・重量物・重機・電源・天候変化 など、多種多様なリスクが同時に存在する「動く危険地帯」です。
- 墜落・転落 ― 足場不良や不適切な墜落制止用器具
- 挟まれ・巻き込まれ ― クレーン・バックホウなど重機の死角
- 崩壊・落下 ― 型枠・土砂・資材の不安定な積載
- 感電・火災 ― 仮設電源や溶接・ガス切断作業
これらをコントロールする鍵は 「計画」「確認」「共有」「装備」 の4要素。以下の20本は、作業員が現場で即行動に移しやすい“合言葉”です。朝礼KYシート、ヘルメットステッカー、仮囲いバナーなどにお役立てください。
スローガン | 解説 |
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1. 足場ヨシ! 命綱ヨシ! | 足場点検とフルハーネス確認をワンセットで定着。 |
2. 合図で動く、重機で守る | 手信号・無線合図を徹底し、重機災害を防止。 |
3. 四点支持で梯子も安心 | ハシゴ昇降時の“三点支持”を進化させた覚えやすい指標。 |
4. 荷振れゼロが事故ゼロ | クレーンの荷振れ防止が接触災害抑制に直結。 |
5. 型枠締結、転倒防止 | 型枠工事のボルト・セパ確認をリマインド。 |
6. ヘルメットは命の屋根 | ヘッドプロテクションの重要性を視覚的に訴求。 |
7. バックホウは死角で止まれ | オペレーターに死角確認停車を習慣化。 |
8. 玉掛け者は声で合図 | 玉掛け作業時の声・指差しで認知一致を促す。 |
9. 足元キープで転落ゼロ | 足場板・開口部養生の点検を行動語に。 |
10. 電源OFFして工具交換 | 感電・回転体巻き込みの多発工程を明文化。 |
11. 天気と相談、安全作業 | 悪天候時の中止判断を“相談”で柔軟に行える風土を推奨。 |
12. 昇降口は一方通行 | 足場の上り下り動線を分離し接触リスクを削減。 |
13. 手元確認、火花注意 | 溶接・切断時の火花飛散と可燃物養生を徹底。 |
14. 資材は低く積んで高く守る | 高積み崩落を防ぎ、視界確保も同時に実現。 |
15. 指差し呼称でボルト締結 | ボルト締め忘れ・緩み確認をヒューマンエラー対策。 |
16. 開口部カバーで落下防止 | 床開口・スリットの転落養生を簡潔に訴求。 |
17. 重機アラウンド確認360° | 旋回前のオペレーター全周確認を数字で印象化。 |
18. 高所作業は二人で確認 | 作業者と監視者のペア体制で安全層を二重化。 |
19. 土留め忘れは命取り | 掘削・山留工事での土圧災害防止を強調。 |
20. 今日も無災害で「ご安全に!」 | 朝礼・終礼の挨拶をスローガン化し、日常定着。 |
物流業・運送業の安全スローガン(20選)
物流・運送の現場は、「長距離運転・荷役作業・フォークリフト・車両整備」 といった多様なリスクが混在します。
- 過労運転による漫然運転・判断ミス
- パレット崩れや貨物落下による挟まれ・転倒
- 荷締め不良が招く走行中事故 など――。
安全を守るカギは、徹底した点呼・適切な休憩・荷役ルールの標準化・車両/設備の定期点検 です。以下の 20 本は、ドライバーから物流センター作業者まで “チーム全員” に響く合言葉。車庫の出庫口、積込バースの掲示板、点呼シートに貼ってご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. 出庫前点呼で事故ゼロ発進 | 点呼・アルコールチェックを“事故ゼロのスタートボタン”と位置づけ。 |
2. 荷締めヨシ! 走行ヨシ! | 荷崩れ防止(ラッシング)と運転開始確認をワンセット化。 |
3. 連続運転は2時間まで | 運転疲労の蓄積を具体的時間で制御。 |
4. フォークは徐行、歩行者優先 | 構内走行ルールで接触災害を防止。 |
5. リフト下降はクラクション合図 | 死角作業者への警告をルーティン化。 |
6. 荷役は腰より腿で持つ | 腰痛・ぎっくり腰を防ぐ正しい持ち上げ動作を簡潔に。 |
7. 手袋着用で滑り知らず | グリップ力確保で荷滑落と切創を予防。 |
8. 荷台から飛び降り禁止 | 跳び降り転落・膝痛を抑止する行動ルール。 |
9. 早発進より安全発進 | 発進急ぎの心理による死角接触を戒める。 |
10. バースでエンジンストップ | アイドリング停止と排気事故の二重効果を訴求。 |
11. 5分早く出て焦りゼロ | 出発前余裕時間の確保で速度超過を防止。 |
12. 帯電防止で粉じん火災ゼロ | バルク輸送・サイロ荷役の静電火災リスクを啓発。 |
13. ヘルメット+ハイビジで視認性UP | 高視認 PPE 着用で車両死角事故を低減。 |
14. 踏台追加で高荷役安全 | 荷台からの積み上げ高さを安全範囲に制御。 |
15. “待つ勇気”が衝突を防ぐ | 合流・車線変更時の譲り合い運転を推奨。 |
16. 点灯確認、夜間は命綱 | ランプ・反射テープ点検を夜間事故防止に直結。 |
17. チョークブロックは最後の砦 | 車輪止めの未使用を防ぎ車両逸走を抑制。 |
18. 荷札確認で誤配送ゼロ | 品質事故(誤納品)も安全管理の一環と位置づけ。 |
19. バックは誘導者とアイコンタクト | 誘導者との視覚合図で後方接触災害を防止。 |
20. 今日も無事に“お届け完了” | 配送完了=安全完了を結び付けたゴール意識を醸成。 |
倉庫業の安全スローガン(20選)
倉庫は 「高所ラック」「フォークリフト」「人と車両の交差」「入出庫ピッキング」 が同時進行する多層リスク空間です。
- 落下物・転落 ─ ラック高所作業・不安定積載
- 接触・はさまれ ─ フォークリフト・電動台車・AGV
- 腰痛・疲労 ─ 繰り返し重量物ハンドリング
これらを防ぐカギは、定位置化・ゾーニング・誘導ライン・正しい持ち方・車両動線分離 の徹底。
以下の 20 本は、倉庫特有の動線・荷役・高さリスクを“見える化”し、現場の即時行動に落とし込む合言葉です。ピッキングリスト横のメモ欄、フォーク充電コーナーの掲示などにご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. ピッキングは低荷重・高安全 | 重量物は下段、軽量物は上段で安全&効率化。 |
2. フォーク徐行、人優先 | 時速10 km/h以下の構内速度制限を定着。 |
3. 高所ラックは三点支持 | 昇降時の安全姿勢で転落リスクを抑止。 |
4. 荷を見て走る、先を見て止まる | 視野確保と停止距離の意識づけ。 |
5. 荷崩れゼロで笑顔満載 | 積付け安定が品質・安全の両立を示す。 |
6. 床マーク踏んで動線キープ | ゾーニングライン内走行で接触事故防止。 |
7. 声とクラクションで存在アピール | 死角への注意喚起を二重化。 |
8. 荷札チェックで誤仕分ゼロ | 誤配送は荷崩れや作業混乱の原因にも。 |
9. ラック間は一方通行 | すれ違い時の接触リスクを構造的に排除。 |
10. ストレッチで腰を守る | ハンドリング前後の体勢ケアを習慣化。 |
11. 荷の高さは肩まで | 高持ち上げによる視界不良と腰負担を同時削減。 |
12. 電池残量より体力残量 | フォークだけでなく作業員の疲労を可視化。 |
13. 荷待ち禁止、歩行者ゾーン厳守 | 滞留防止で追突・接触リスクを低減。 |
14. ラック点検は月イチ必須 | 構造健全性の定期確認をルール化。 |
15. 充電中はキー抜き安全 | 無人暴走を防ぐ標準手順。 |
16. 荷役具は点検後に使用 | パレット・スリング損耗の事前発見を促す。 |
17. 忙しい時こそ一呼吸 | ケガが集中する繁忙期のリスク再認識。 |
18. 荷物よりまず足元 | 滑り・段差による転倒事故へ注意喚起。 |
19. AGVエリアは赤ランプ確認 | 自動搬送車との協調ルールを明確化。 |
20. 今日も整理整頓で安全出庫 | 5S徹底が作業効率と事故防止の土台と示す。 |
面白い・ユニークな安全スローガン(20選)
堅苦しい呼びかけではスルーされがちな現場でも、ユーモアや語呂合わせを効かせたスローガンなら思わずクスッと笑って記憶に残ります。笑いは注意を引きつけ、ポジティブな感情が脳への定着を後押しします。
朝礼の締めの一言や休憩室ポスター、“安全川柳”コーナーなど遊び心ある場面でご活用ください。
スローガン | 解説 |
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1. 指差し呼称、未来を呼ぶ | “呼ぶ”で「安全な未来を呼び込む」二重の意味を持たせた。 |
2. ミスゼロは“見直しゼロ”なし | 「見直し」の大切さをゼロ同士で韻を踏みつつ強調。 |
3. スマホ封印、視線解放 | 語感の軽さを残しつつ、ながら作業の危険を端的に示す。 |
4. ねじ一本、信頼一本 | 軽い対句で緩み点検の重要性を真面目に訴求。 |
5. 足元確認、判断確認 | 「確認」を重ねることで多角的チェックを促す。 |
6. 眠気は休憩で退治せよ | “退治”の語感を残しつつ、推奨行動を明示。 |
7. ヘルメットで思考も守る | PPE が頭部だけでなく判断力も守ると拡張。 |
8. トイレ掃除で危険も洗う | 清掃を安全につなげ、軽い語呂で記憶定着。 |
9. ヒヤリを語ればヒーロー | 報告行動をポジティブに言い換え、称賛文化を後押し。 |
10. 残業カットで事故カット | “カット”の語呂合わせで過労リスクを可視化。 |
11. 危険の芽は即日伐採 | 造園の比喩を残しつつ、即時是正を真面目に提案。 |
12. フォーク徐行、信頼加速 | 速度表現を逆説で示し、安全行動=信頼向上と結ぶ。 |
13. 5Sは合言葉“GO, Safety!” | “GO, S” の駄洒落を残しつつ、安全直結を強調。 |
14. 感電ゼロで感動プラス | 語呂を活かしながら、成果をポジティブに提示。 |
15. 声かけ一声、無事故一歩 | リズムを保ちつつ、一歩一歩の積み重ねを示す。 |
16. バック運転、過去は見ず未来を視よ | “バック”と“未来”を対比し、死角確認の大切さを深めた。 |
17. ゼロ災は“0円で最大価値” | コスト意識と安全価値を両立して訴求。 |
18. 眠気なら休息、居眠りは禁則 | “則”の語感でルール化を印象づける。 |
19. PPE = “Please Protect Everyone” | 略語ジョークを抑えめにし、他者配慮を前面に。 |
20. 無事に帰宅、推し活フルチャージ | 若手に刺さる“推し活”を残しつつ、帰宅安全を核心に。 |
優れた安全スローガンの特徴

効果的な安全スローガンは、ただ目立つだけではありません。記憶に残り、行動を促し、現場の意識を変える力があるものこそ、真に優れたスローガンといえます。この章では、実際に社内で活用されやすく、効果を発揮するスローガンの「5つの特徴」について詳しく解説します。
特徴①:短く、覚えやすい
良いスローガンは、一読で意味が伝わり、記憶に残る言葉で構成されています。長くて難解な表現は避け、語呂やリズムがよいフレーズが理想的です。
✅ 例:
- 「確認ヨシ!命ヨシ!」
- 「急がず焦らず確実に」
- 「ゼロ災は明日の安心」
このような短い言葉は、ポスターや張り紙だけでなく、朝礼・ラジオ体操後のかけ声などにも活用しやすく、日常の中に自然と溶け込むことができます。
特徴②:具体的な行動がイメージできる
抽象的なスローガンよりも、「どうすればよいか」が具体的にわかる言葉が効果的です。現場の動作や手順、注意点に直結していれば、すぐに行動につなげやすくなります。
✅ 例:
- 「作業前に3つの確認:手順・工具・周囲」
- 「持ち帰るのは作業服だけ、疲れは職場に置いて帰ろう」
- 「足元ヨシ!指差し確認を忘れずに」
具体的な行動を促すことで、ヒューマンエラーの予防や手順遵守の定着にもつながります。
特徴③:前向きなメッセージ性がある
ネガティブな表現ではなく、ポジティブな言い回しで行動を後押しすることが重要です。「〜してはいけない」ではなく、「〜しよう」「〜で守ろう」といった語尾にすることで、受け手の印象が大きく変わります。
✅ 比較例:
- ×「油断するな」 → ○「油断しない習慣を」
- ×「ルールを破るな」 → ○「ルールを守ってゼロ災害」
前向きな言葉は、職場の雰囲気改善にも貢献し、安全活動をネガティブに捉えさせません。
特徴④:企業・現場に合った内容である
一律のスローガンではなく、自社の業種・職種・文化に合った内容であることが重要です。現場で実際に起こりやすい事故や、取り組んでいる改善活動に沿った内容にすることで、リアリティと説得力が増します。
✅ 例:
- 建設業:「高所作業、命綱は命の約束」
- 製造業:「ベルトの安全カバー、つけてこそプロ」
- オフィス:「座りすぎ注意!立ってリフレッシュ」
現場で「自分ごと」として受け止められる言葉が、安全意識の浸透を加速させます。
特徴⑤:継続して使える、または季節・テーマに応じて変えられる
優れたスローガンは、一定期間継続して使っても色あせないメッセージ性を持っています。一方で、季節や社内キャンペーンに合わせて定期的に更新することで、常に新鮮な意識を持続させるという方法もあります。
✅ 活用アイデア:
- 年間スローガン(例:「2025年 安全スローガン」)を全社で掲示
- 季節ごとのミニスローガン(夏の熱中症対策、冬の転倒防止 など)
- 社員公募で毎年更新 → 表彰制度と連携
こうした仕組み化により、形だけで終わらない、安全文化の定着につながります。
効果的な安全スローガンの作り方

安全スローガンを効果的に活用するためには、単に「良さそうな言葉」を並べるだけでなく、現場の実情や社員の声を反映させた“納得感のあるメッセージ”である必要があります。ここでは、実際に企業がスローガンを作成・運用していく際の具体的な手順やポイントをご紹介します。
ステップ①:目的と対象を明確にする
まず、なぜスローガンを作るのか? 誰に伝えたいのか? をはっきりさせましょう。
目的が曖昧だと、スローガンの内容もぼやけてしまいます。
✅ 例:
- 目的:作業手順遵守を徹底させたい →「確認行動」を促すスローガン
- 対象:若手社員が多い職場 → 親しみやすく、口にしやすい言葉に
明確な目的があることで、言葉の選び方に一貫性が生まれ、伝わりやすいスローガンになります。
ステップ②:現場の声を拾い上げる
スローガンを“トップダウン”で決めるのではなく、現場の意見を取り入れるプロセスがとても重要です。
実際に働いている人たちが「これは自分たちの言葉だ」と思えるような内容にすることで、共感と定着率が高まります。
✅ 方法例:
- 社員アンケートやヒヤリハット報告の活用
- ワークショップやブレインストーミング
- 社内公募 → 最優秀スローガンを表彰
このような参加型の取り組みは、安全意識の向上にもつながるため、プロセスそのものが安全活動の一部とも言えます。
ステップ③:キーワードを整理する
スローガンに盛り込みたいキーワード(意識させたい行動・注意点など)をリストアップしましょう。
これを元に言葉を組み合わせていくと、自然と現場に合ったスローガンが生まれます。
✅ 例(建設現場の場合):
- 高所作業、安全帯、確認、命、声かけ、足元、手順、ヨシ!
このようなキーワードを活用して、
「命を守る声かけ確認」
「足元ヨシ! 高所作業に油断なし」
といった、状況に即した言葉に落とし込んでいきます。
ステップ④:言葉を整える(語呂・リズム・前向きな表現)
次に、キーワードを組み合わせた文を読みやすく、覚えやすく調整します。
ここでは以下のような工夫が有効です。
✅ ポイント:
- 3~5語程度にまとめる(視認性・記憶定着)
- 語尾は「しよう」「守ろう」など前向きな表現
- 語呂合わせや韻(いん)を活用(例:「よし!よし!ヨシ確認」)
特に「朝礼で復唱できる」「ポスターでパッと伝わる」など、場面に応じた語感の調整が重要になります。
ステップ⑤:社内で共有・活用する
作成したスローガンは、ただ掲示するだけでなく、日常業務の中で繰り返し使うことが重要です。
✅ 活用方法:
- 朝礼・終礼での読み上げ
- ポスターやステッカーへの印刷
- 社内SNS・掲示板での展開
- 安全教育や研修時のテーマとして使用
さらに、年ごと・月ごとのスローガンを設定し、定期的に入れ替えることでマンネリ化を防ぎ、常に新しい意識を喚起できます。
ある製造業の中小企業では、毎年安全週間に合わせてスローガンを社員から公募し、社内投票で優秀作品を選定。選ばれたスローガンは、工場の入り口や休憩室、ヘルメットに貼られるステッカーなどに使われています。
このような取り組みは、社員の当事者意識を高め、スローガンを「自分たちの言葉」にする効果があると好評です。
成功した安全スローガンの事例

安全スローガンは、ただ掲げるだけでは効果を発揮しません。成功したスローガンの多くは、具体的な行動を促し、従業員や市民の意識を変えることに成功しています。ここでは、企業や自治体で実際に活用され、安全文化の定着に貢献した事例を紹介します。
企業での成功事例
自動車メーカー:「安全はすべてに優先する」
🔹背景:
自動車メーカーでは、製造現場の安全管理を徹底するために「安全はすべてに優先する」というスローガンを掲げています。
🔹成果:
このスローガンは、単なる標語ではなく、具体的な安全活動とセットで運用されています。たとえば、「指差し呼称」(作業前に指をさして確認する)や「ヒヤリハット活動」(危険の芽を事前に摘み取る取り組み)が定着し、工場内での事故率を大幅に低下させることに成功しました。
大手建設会社:「ゼロ災害 継続は力なり」
🔹背景:
建設業は労働災害が発生しやすい業種の一つであり、安全管理が非常に重要です。ある大手建設会社では、「ゼロ災害 継続は力なり」というスローガンを掲げ、安全意識を高めました。
🔹成果:
このスローガンのもと、「安全朝礼」(毎朝、安全に関する注意事項を共有する)や「危険予知訓練(KY訓練)」(作業前に危険ポイントを確認する)を徹底し、事故ゼロを継続する現場が増加しました。
鉄道会社:「止まって確認 進んで安全」
🔹背景:
鉄道業界では、安全確認ミスが大事故につながるリスクがあります。ある鉄道会社では、「止まって確認 進んで安全」というスローガンを掲げ、乗務員や作業員の行動を意識づけました。
🔹成果:
「動作を止めて確認する」文化が根付き、ミスの削減と事故防止につながりました。このスローガンは駅構内にも掲示され、乗客にも安全意識を持ってもらう取り組みが行われています。
自治体・公共機関での成功事例
警視庁:「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」
🔹背景:
飲酒運転による事故を防ぐため、警視庁が広めたスローガンの一つが「飲んだら乗るな 乗るなら飲むな」です。
🔹成果:
このフレーズは分かりやすく、覚えやすいため、多くのドライバーの意識に浸透しました。結果として、飲酒運転の件数が減少し、交通事故防止に貢献しました。
消防庁:「備えあれば憂いなし」
🔹背景:
地震や台風などの自然災害が多い日本では、事前の備えが重要です。消防庁は「備えあれば憂いなし」というスローガンを掲げ、防災意識を高めるキャンペーンを実施しました。
🔹成果:
このスローガンとともに、防災マニュアルの配布や避難訓練の強化が行われ、住民の防災意識が向上しました。結果として、災害時の避難行動がスムーズになり、被害の軽減につながりました。
学校での成功事例
小学校:「走らない!ふざけない!安全第一!」
🔹背景:
学校の廊下や階段での転倒・衝突事故を防ぐため、多くの学校で使われているスローガンです。
🔹成果:
このスローガンは、子どもたちが分かりやすく覚えやすいようにシンプルに作られています。ポスター掲示や先生の呼びかけと組み合わせることで、事故の減少につながりました。
安全スローガンの浸透と活用方法

せっかく作った安全スローガンも、掲示するだけでは意味がありません。
スローガンは「目にする・口にする・意識する」機会を増やすことで、はじめて社員の行動に影響を与える力を発揮します。
この章では、作成したスローガンを職場にしっかり浸透させ、日常的に活用するための具体的な方法を紹介します。
社内に「見える化」する(視覚的訴求)
まずはスローガンを視覚的に浸透させる仕組みをつくることが基本です。
どの部署・どの作業現場でもスローガンが自然と目に入るように配置しましょう。
✅ 活用例:
- 玄関・休憩室・更衣室などの掲示板にポスターを貼る
- 工場や作業エリアの入り口に大型バナーを設置
- 社員証やヘルメット、作業服にスローガン入りステッカーを貼付
- パソコンの壁紙・スクリーンセーバーに設定
💡 コツ: あらゆる「導線」にスローガンを配置し、無意識に目に入る環境をつくることが効果的です。
日常業務に組み込む(習慣化)
「見える化」に加えて、口に出して使う・行動と結びつけることが大切です。
スローガンを単なるスローガンで終わらせず、日々の業務と結びつけて定着させましょう。
✅ 活用例:
- 朝礼・終礼でスローガンの唱和
- ラジオ体操のあとに一言スローガンコール
- パトロールや点検時に、確認の合図として使用
- メール署名や社内文書にスローガンを記載
💡 コツ: 毎日のルーティンの中にスローガンを組み込むことで、意識しなくても安全行動が習慣化されます。
教育・研修に活用する
スローガンの言葉に込められた意味を正しく理解してもらう機会を設けることで、表面的ではない「納得感のある意識改革」につながります。
✅ 活用例:
- 安全教育や新入社員研修でスローガンの背景・目的を解説
- ヒヤリハット事例と関連づけてスローガンを紹介
- ワークショップで「自分の職場に必要なスローガン」を考えさせる
💡 コツ: 言葉の意味を共有することで、社員一人ひとりの「自分ごと」意識が高まる効果があります。
表彰・公募制度で継続的に盛り上げる
スローガンを社員が参加できる活動にすることで、安全意識そのものの向上にもつながります。
✅ 活用例:
- 社内スローガン公募 → 優秀作品を全社で採用
- スローガン浸透活動に貢献した部署を表彰
- 年間スローガン発表式を社内イベント化
💡 コツ: ただ決められた言葉を使わせるのではなく、「自分たちで作った」という当事者意識が大きな効果を生みます。
定期的な見直しとフィードバック
スローガンは一度作ったら終わりではありません。
実際に使われているか?行動に変化が起きているか?など、定期的なチェックと見直しが必要です。
✅ 実施例:
- 年に1回、安全活動の振り返りとともにスローガンを再検討
- アンケート調査で「どれくらい覚えているか」「浸透しているか」を確認
- 現場ヒアリングを通じて改善点を抽出
💡 コツ: PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルにスローガン活用も組み込むと、継続的な安全文化の定着に繋がります。
まとめ
安全スローガンは、企業の「安全文化」を社員一人ひとりに浸透させる強力なツールです。短く覚えやすく、行動を促す言葉は、日々の業務の中で自然と安全意識を高める効果があります。
ただし、掲げるだけでは不十分で、朝礼での唱和やポスター掲示、社員参加型の公募など、活用方法と運用の工夫が重要です。現場の声を反映し、定期的に見直すことで、スローガンは単なる標語ではなく「安全な職場づくり」の原動力となります。
安全は、一人では守れません。スローガンを通して、職場全体で意識を高め合い、ゼロ災害の実現を目指しましょう。