漢字一文字で表す「国名」一覧【100選】

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日本では、ニュースや新聞、教科書、さらにはSNSなど多くの場面で、国名を漢字一文字で略すことがあります。たとえば、アメリカ合衆国を「米」、イギリスを「英」、中国を「中」といった具合です。これらの略称は、単に字数を省くためだけでなく、識別のしやすさや、情報のコンパクト化という観点からも非常に有効です。

こうした一文字表記は、もともとは中国語の略称文化から影響を受けたもので、日本語でも自然と浸透していきました。特に報道機関や官公庁、外交文書、大学の国際関係学部などでは、名称の代わりにこれらの略称が頻繁に使われます。

本記事では、実際に使われている漢字一文字の「国名」略称を100カ国分ご紹介します。各略称の由来や意味も簡単に解説していますので、ぜひ日常の知識としてお役立てください。

漢字一文字で表す「国名」一覧【100ヶ国】

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漢字一文字で国名を表す略称は、日本語において非常に便利な表記法です。これらの略称は、主に地名や国名を簡潔に示すために、外交文書、ニュース記事、統計資料、国際関係論などで用いられています。多くは漢字の意味や音に由来しており、中国語からの借用や、日本独自の命名も含まれます。

この一覧では、実際に使用される漢字一文字の略称を100カ国分紹介し、それぞれの国名、読み方、由来や意味を簡単にまとめています。略称はあくまで簡易的な記述であり、正式な国際表記とは異なることに留意してください。

略称漢字名国名(日本語)
米国(美利堅合衆国)アメリカ合衆国
英国(大不列顛)イギリス
中国(中華人民共和国)中国
仏国(法国)フランス
独国(ドイツ)ドイツ
伊国(意大利)イタリア
西西国(西班牙)スペイン
葡国(葡萄牙)ポルトガル
蘭国(荷蘭)オランダ
豪州(澳大利亞)オーストラリア
加国(加拿大)カナダ
墨国(墨西哥)メキシコ
印国(印度)インド
泰国タイ
越南ベトナム
芬蘭フィンランド
挪威ノルウェー
瑞典スウェーデン
白俄羅斯ベラルーシ
露西亜(俄羅斯)ロシア
韓国(大韓民国)韓国
朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)北朝鮮
日本日本
台湾(中華民国)台湾
新西蘭ニュージーランド
愛爾蘭アイルランド
比利時ベルギー
希臘ギリシャ
丹麦デンマーク
冰島アイスランド
波蘭ポーランド
烏克蘭ウクライナ
保加利亞ブルガリア
羅馬尼亞ルーマニア
匈牙利ハンガリー
捷克チェコ
斯洛伐克スロバキア
克羅地亞クロアチア
塞爾維亞セルビア
黑山モンテネグロ
多明尼加ドミニカ共和国
巴西ブラジル
阿根廷アルゼンチン
智利チリ
秘魯ペルー
哥倫比亞コロンビア
委內瑞拉ベネズエラ
厄瓜多爾エクアドル
烏拉圭ウルグアイ
略称漢字名国名(日本語)
巴拉圭パラグアイ
玻利維亞ボリビア
蘇丹スーダン
埃及エジプト
利比亞リビア
突尼斯チュニジア
摩洛哥モロッコ
阿爾及利亞アルジェリア
吉布提ジブチ
索馬里ソマリア
肯尼亞ケニア
贊比亞ザンビア
津巴布韋ジンバブエ
莫三比克モザンビーク
昂哥拉アンゴラ
剛果(布)コンゴ共和国(コンゴ・ブラザビル)
剛果(金)コンゴ民主共和国(旧ザイール)
加納ガーナ
尼日利亞ナイジェリア
烏干達ウガンダ
坦桑尼亞タンザニア
馬來西亞マレーシア
印度尼西亞インドネシア
菲律賓フィリピン
新加坡シンガポール
柬埔寨カンボジア
寮國ラオス
緬甸ミャンマー
斯里蘭卡スリランカ
馬爾代夫モルディブ
阿富汗アフガニスタン
巴基斯坦パキスタン
孟加拉バングラデシュ
尼泊爾ネパール
伊朗イラン
伊拉克イラク
以色列イスラエル
約旦ヨルダン
沙烏地阿拉伯サウジアラビア
葉門イエメン
敘利亞シリア
黎巴嫩レバノン
巴勒斯坦パレスチナ
科威特クウェート
卡達カタール
阿拉伯聯合大公國アラブ首長国連邦(UAE)
阿曼オマーン
土耳其トルコ
喬治亞ジョージア
亞美尼亞アルメニア
亞塞拜然アゼルバイジャン
烏茲別克ウズベキスタン
哈薩克カザフスタン
塔吉克タジキスタン
吉爾吉斯キルギス
土庫曼トルクメニスタン

よくある質問

Q&A

Q1. なぜ国名を漢字一文字で表すのですか?

国名を漢字一文字で略す目的は、「簡潔さ」と「視認性の向上」にあります。新聞の見出しや外交文書、統計表など、限られたスペースで情報をわかりやすく伝える必要がある場面では、長い国名を短縮することが非常に有効です。また、漢字には意味や音の情報も含まれており、視覚的にも瞬時にどの国かを把握しやすいというメリットがあります。


Q2. 漢字の略称は誰が決めているのですか?

明確に「この機関が決めている」というものはありませんが、主に中国語の略称文化に由来し、日本では新聞社、外務省、放送局、学術団体などが慣習的に使い始めたものが一般化しています。また、戦前からの中国語訳や漢訳がベースになっているケースも多く、国際関係の変化に応じて徐々にアップデートされてきました。


Q3. すべての国に一文字の漢字略称があるのですか?

一文字略称がない、または使用頻度が極めて低い国もあります。例えば国名に特別な意味や漢字訳が存在しない小国、島国、または歴史的に関係の薄い国などです。また、同じ漢字が複数の国で使われるケースもあり(例:「阿」=アルゼンチン、アルジェリア、アフガニスタンなど)、文脈によって解釈が異なることがあります。


Q4. 略称には注意すべき点はありますか?

はい。略称は便利ですが、重複や誤解を招くこともあります。たとえば、「阿」はアフガニスタン、アルジェリア、アルゼンチンなど複数国に使われるため、文脈を無視して使うと誤解される可能性があります。また、漢字訳がその国の正式な呼称とは異なる場合もあるため、公式な文書では正式名称の使用が推奨されます。

まとめ

漢字一文字で表す国名の略称は、日本における情報伝達の中で非常に便利かつ実用的な手法です。新聞やニュース、国際情勢の資料で頻繁に目にするこれらの略称は、中国語の影響を受けながら、日本でも独自に発展してきました。

略称は国名の音や意味に基づいており、視覚的にも把握しやすいという利点があります。一方で、重複や曖昧な表現になるケースもあるため、文脈に応じた使い分けが求められます。国際的な理解を深める上でも、これらの略称の背景を知ることは有意義です。