ヒラメとカレイの違い【一覧表】実際どちらが美味しいの?

日本の食卓で親しまれている「ヒラメ」と「カレイ」。見た目がよく似ているため、「どっちがヒラメで、どっちがカレイ?」と迷った経験がある方も多いのではないでしょうか。
特に、魚屋さんやスーパーで並んでいる姿を見ると、その違いを見分けるのは難しく感じるかもしれません。よく言われる「左ヒラメに右カレイ」という言葉は本当なのでしょうか?
また、見た目だけでなく、味や食感、調理法にも違いがあります。実はヒラメとカレイは生態的にも異なる特徴を持ち、それが食味や価格の違いにも影響を与えています。
この記事では、ヒラメとカレイの違いを以下のポイントで詳しく解説します。
- 見た目
- 味や食感の違い
- 市場価格や旬の違い
- ヒラメとカレイの違い一覧表
- おすすめの調理方法
これを読めば、ヒラメとカレイの違いが一目瞭然!ぜひ最後までご覧ください。
目次
ヒラメとカレイの基本的な違い

ヒラメとカレイは同じ「カレイ目」に属する魚ですが、種類が異なります。そのため、見た目や生態にいくつかの違いがあります。ここでは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
① 体の向き(目の位置)
ヒラメとカレイを見分ける最も有名な方法が「左ヒラメ、右カレイ」です。
- ヒラメ → お腹を下にして置いたときに、目が「左側」にある
- カレイ → お腹を下にして置いたときに、目が「右側」にある
これは例外もありますが、多くの種類に当てはまる特徴です。ただし、見る向きを間違えると逆になってしまうため、注意が必要です。
② 体の形と特徴
見た目にも若干の違いがあります。
- ヒラメ → 体が縦に長く、口が大きく、歯が鋭い
- カレイ → 体が丸みを帯びていて、口が小さく、歯も小さい
ヒラメは肉食性が強く、小魚を捕食するために大きな口と鋭い歯を持っています。一方、カレイは主に海底のエサ(ゴカイや甲殻類)を食べるため、口が小さくなっています。
③ 生息地の違い
生息する環境も異なります。
- ヒラメ → 浅瀬から沖合の砂地に生息し、活発に泳ぎ回る
- カレイ → 海底の砂や泥に潜り、じっとしていることが多い
ヒラメは比較的動きが多く、活発に獲物を狙います。一方、カレイは砂地に身を隠しながらじっくりとエサを待つスタイルです。
ヒラメとカレイの味や食感の違い
ヒラメとカレイは見た目だけでなく、味や食感にも違いがあります。料理の用途によって適した魚が異なるため、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
① ヒラメの味と食感

- 味の特徴: 上品で淡白ながらも、ほのかな甘みがある
- 食感: しっかりとした弾力があり、プリッとした歯ごたえ
ヒラメの身は透明感のある白身で、適度な脂がのっており、クセが少なく上品な味わいが特徴です。特に新鮮なヒラメは弾力が強く、刺身にするとコリコリとした食感を楽しめます。寝かせることで旨みが増すため、熟成させてから刺身にすることもあります。
また、ヒラメは「エンガワ(縁側)」と呼ばれる部位が特に人気です。エンガワはヒラメのヒレの付け根の筋肉部分で、脂がのっており、歯ごたえが良いのが特徴です。寿司や刺身で食べると、独特の旨みが味わえます。
② カレイの味と食感

- 味の特徴: あっさりとしており、クセがなく食べやすい
- 食感: ふんわり柔らかく、身がほぐれやすい
カレイの身はヒラメと比べてやや水分が多く、柔らかいのが特徴です。煮付けや唐揚げにすると、ふっくらと仕上がり、口の中でホロホロと崩れる食感が楽しめます。脂ののり方は種類によって異なりますが、基本的には淡白でクセがないため、どんな料理にも合いやすいです。
特に煮付けにすると、身にタレがしっかり染み込み、カレイの旨みを引き立ててくれます。日本の家庭料理として定番の調理法ですね。
ヒラメとカレイ、どっちが美味しい?
- 刺身や寿司で食べるならヒラメ!
ヒラメは身が締まっていて、コリコリとした食感と上品な旨味が楽しめます。エンガワ(ヒレの付け根部分)は特に脂がのっていて絶品。 - 煮つけや揚げ物ならカレイ!
カレイはふんわりとした食感と甘みが魅力。特に煮つけにすると、骨からホロッと身が外れて食べやすいです。唐揚げやフライにしても美味しい!
▼結論
「高級感のある味を楽しみたいならヒラメ、家庭料理や煮つけで味わいたいならカレイ」といった感じですね!
また、カレイは種類によって味が変わるのも特徴です。例えば、「マコガレイ」は淡白で上品な味わい、「イシガレイ」はヒラメに近い食感と旨みがあるなど、個々の違いを楽しむのも面白いですね。
ヒラメとカレイの市場価格と旬の違い

ヒラメとカレイは、価格や旬の時期にも違いがあります。特に市場での価値や季節ごとの味の変化を知っておくと、より美味しく楽しむことができます。
① 市場価格の違い
- ヒラメ: 高級魚として扱われることが多く、価格が高め
- カレイ: 比較的手ごろな価格で購入できる
ヒラメは寿司屋や高級料理店でも提供されることが多く、特に天然の大型ヒラメは高値で取引されます。一方、カレイは種類によって価格が異なりますが、一般的にはヒラメよりも安価で手に入りやすい魚です。
また、近年では養殖ヒラメの流通も増えており、天然ものよりも手頃な価格で購入できるようになっています。それでも、やはりヒラメは高級魚というイメージが強く、特に大型のものは高値がつきます。
② 旬の時期の違い
ヒラメとカレイはどちらも一年中流通していますが、美味しく食べられる旬の時期が異なります。
魚の種類 | 旬の時期 | 美味しくなる理由 |
---|---|---|
ヒラメ | 冬(11月〜2月) | 産卵前に脂がのり、身が引き締まる |
カレイ | 種類によるが、一般的には春〜夏 | 産卵後に栄養を蓄え、身がふっくらする |
- ヒラメの旬: ヒラメは冬になると脂がのって美味しくなります。特に寒い時期に獲れる「寒ヒラメ」は、身が引き締まり、旨みが増して絶品です。
- カレイの旬: カレイの旬は種類によって異なりますが、一般的には春から夏にかけてが美味しいとされています。例えば、「マコガレイ」は春から初夏、「イシガレイ」は冬、「アカガレイ」は夏が旬です。
③ ヒラメとカレイの鮮度の見分け方
魚を購入するときに、より美味しいものを選ぶためのポイントも知っておきましょう。
- ヒラメの場合:
- 目が澄んでいるものを選ぶ
- 体に張りがあり、弾力があるものが新鮮
- 血合いの色が鮮やかであること
- カレイの場合:
- 体の表面がぬめりすぎていないものを選ぶ(ぬめりが強いと鮮度が落ちている)
- 皮がはがれておらず、しっかりしているもの
- お腹が張っているものは脂がのっている可能性が高い
ヒラメとカレイの違い一覧表
項目 | ヒラメ | カレイ |
---|---|---|
目の位置 | 左側(腹を下にしたとき) | 右側(腹を下にしたとき) |
体の形 | 縦に長く、スマート | 丸みを帯びている |
口の大きさ | 大きく、歯が鋭い(肉食) | 小さく、歯も小さい(底生動物を食べる) |
生息地 | 浅瀬から沖合の砂地を泳ぎ回る | 海底の砂や泥に潜ってじっとしている |
味の特徴 | 上品で淡白、ほんのり甘みがある | 淡白でクセがなく、優しい味わい |
食感 | プリッと弾力があり歯ごたえがある | ふんわり柔らかく、身がほぐれやすい |
主な料理 | 刺身、寿司、昆布締め、ムニエル | 煮付け、唐揚げ、焼き魚 |
市場価格 | 高級魚として扱われることが多い | 比較的安価で手に入りやすい |
旬の時期 | 冬(11月〜2月) | 春〜夏(種類による) |
この表を参考に、ヒラメとカレイの違いを覚えてみてください!
おすすめの食べ方とレシピ
ヒラメとカレイは、それぞれの特徴を活かした調理法で食べると、より美味しく楽しめます。ここでは、それぞれに適した料理とおすすめのレシピを紹介します。
ヒラメのおすすめの食べ方
ヒラメは身がしっかりしていて旨みが強いため、刺身やカルパッチョなどの生食に向いています。また、焼き物やムニエルにしても美味しく食べられます。
ヒラメの刺身

材料:
- ヒラメの柵(さく) … 200g
- わさび … 適量
- 醤油 … 適量
作り方:
- ヒラメの柵をキッチンペーパーで軽く水気を拭き取る。
- 包丁を寝かせるようにして、そぎ切りにする(厚さはお好みで)。
- お皿に盛り付け、わさび醤油でいただく。
👉 ポイント: 切りたての刺身はコリコリした食感ですが、冷蔵庫で数時間寝かせると、旨みが増してより美味しくなります。
ヒラメの昆布締め

材料:
- ヒラメの刺身 … 200g
- 昆布 … 2枚(10cm×15cmくらい)
- 塩 … 少々
- 酒 … 少々
作り方:
- 昆布を酒で軽く拭き、柔らかくしておく。
- ヒラメの刺身に軽く塩を振り、10分ほど置く。
- 昆布の上に刺身を並べ、もう1枚の昆布をかぶせる。
- ラップで包み、冷蔵庫で半日〜1日寝かせる。
- 昆布を外し、薄切りにしてお好みの薬味と一緒に食べる。
👉 ポイント: 昆布の旨みがヒラメに移り、刺身とはまた違った味わいが楽しめます。
ヒラメのムニエル

材料:
- ヒラメの切り身 … 2切れ
- 塩コショウ … 少々
- 小麦粉 … 適量
- バター … 10g
- オリーブオイル … 大さじ1
- レモン … 1/4個
作り方:
- ヒラメの切り身に塩コショウを振り、小麦粉を薄くまぶす。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、中火で両面を焼く。
- 火が通ったらバターを加え、香りをつける。
- お皿に盛り付け、レモンを絞って完成!
👉 ポイント: 皮付きの切り身を使うと、パリッとした食感が楽しめます。
カレイのおすすめの食べ方
カレイは、煮付けや唐揚げ、焼き物にするとふっくらと仕上がり、美味しく食べられます。
カレイの煮付け

材料(2人分):
- カレイ … 2切れ
- しょうが … 1片(スライス)
- しょうゆ … 大さじ3
- みりん … 大さじ3
- 酒 … 大さじ3
- 砂糖 … 大さじ1
- 水 … 100ml
作り方:
- 鍋に水、酒、しょうがを入れて火にかける。
- 沸騰したらカレイを入れ、しょうゆ、みりん、砂糖を加える。
- 落とし蓋をして、中火で10〜15分煮る。
- 煮汁が少なくなったら火を止め、皿に盛る。
👉 ポイント: 仕上げに煮汁をスプーンでかけながら煮ると、味がしっかり染み込みます。
カレイの唐揚げ

材料:
- 小型のカレイ(20〜30cm) … 1尾
- 塩 … 少々
- 片栗粉 … 適量
- 揚げ油 … 適量
- レモン … 1/4個
作り方:
- カレイのウロコと内臓を取り、しっかり水気を拭く。
- 両面に塩を振り、片栗粉を薄くまぶす。
- 170℃の油でじっくり揚げる(約5〜7分)。
- きつね色になったら油を切り、レモンを添えて完成!
👉 ポイント: 小型のカレイなら、骨までサクサク食べられます!
カレイの塩焼き

材料:
- カレイ … 1尾(または切り身)
- 塩 … 適量
- 大根おろし … 適量
- すだち … 1/2個
作り方:
- カレイに塩を振り、10分ほど置く(余分な水分を抜く)。
- 魚焼きグリルで、弱火〜中火でじっくり焼く(15分程度)。
- 表面がパリッと焼けたら、お皿に盛り、大根おろしとすだちを添える。
👉 ポイント: 焼く前に水分をしっかり拭き取ると、臭みが取れます。
まとめ
ヒラメとカレイは見た目が似ていますが、目の位置(左ヒラメ・右カレイ)や体の形、生態、味、食感、価格、旬の時期など、さまざまな違いがあります。
ヒラメは上品な甘みと弾力のある食感が特徴で、刺身や寿司、ムニエルに適しています。一方、カレイは淡白でふっくらとした柔らかさが魅力で、煮付けや唐揚げにすると美味しく食べられます。
また、市場価格ではヒラメの方が高級魚として扱われることが多く、旬は冬。一方、カレイの旬は種類によりますが、春から夏にかけて美味しくなるものが多いです。
ヒラメとカレイ、それぞれの魅力を知り、料理に応じて使い分けることで、より美味しく味わうことができます。ぜひ今回の情報を活用し、食卓で楽しんでみてください!