ホワイトデーはなぜホワイト?由来や意味を徹底解説!

マシュマロ

ホワイトデーの「ホワイト」の由来とは?

ホワイトデーが「ホワイト」と名付けられた理由には、いくつかの説があります。

白いマシュマロに由来する説

白いマシュマロ

ホワイトデーの起源には、日本の菓子業界が大きく関わっています。特に、福岡県の老舗菓子メーカー「石村萬盛堂(いしむらまんせいどう)」が発案した「マシュマロデー」が、その始まりのひとつとされています。

1970年代、石村萬盛堂は「バレンタインデーにチョコレートをもらった男性が、お返しとして女性にマシュマロを贈る日」を提案しました。これは、「女性の好意を、男性がやさしく包み込んでお返しする」という意味を込めたものだったといいます。

このマシュマロは白く、やわらかく、ふんわりとしたイメージがあり、それが「ホワイトデー」という名称の由来になったとされています。ただし、この「マシュマロデー」は全国的に定着することはなく、後に他のお菓子業界も加わって「ホワイトデー」という名称が広まることになりました。

白は「純潔・純粋」の象徴である説

ウェディングドレス

「ホワイト(白)」という色には、昔から「純潔」「純粋」「誠実」といったイメージが結びついています。

例えば、日本の結婚式で花嫁が着るウェディングドレスや白無垢(しろむく)は、清らかさを象徴するものです。また、神道の儀式でも白装束が使われることが多く、白は神聖なものと結びつく色でもあります。

ホワイトデーにおいても、この「白」のイメージが「純粋な愛情や感謝の気持ちを伝える日」として採用されたのではないかという説があります。つまり、「バレンタインデーに受け取った好意に対して、誠実な心でお返しをする日」としての意味が込められていると考えられます。

砂糖の白さに由来する説

砂糖

ホワイトデーに贈られるお菓子には、マシュマロやキャンディー、クッキー、チョコレートなど、砂糖を使った甘いお菓子が多く選ばれます。

特に、キャンディーは砂糖を煮詰めて作られ、透明感のある輝きを持っています。砂糖は精製されると白くなるため、「ホワイトデー」という名前がついたのではないか、という説があります。

また、日本の製菓業界がホワイトデーの普及を後押ししたことから、白く輝く砂糖菓子のイメージが「ホワイトデー」の名前の由来になった可能性もあります。

特に、キャンディー業界では「バレンタインデーのお返しにはキャンディーを贈る」という提案をしており、「純白の砂糖菓子=ホワイトデー」という連想が生まれたのではないかと考えられます。


ホワイトデーの起源と歴史

ホワイトデープレゼント

ホワイトデーは日本発祥!

実は、ホワイトデーは日本独自の文化であり、海外には同じような習慣はありません。

日本にバレンタインデーが広まり始めたのは1950年代後半のことです。当時、洋菓子メーカーが「バレンタインデーには女性が男性にチョコレートを贈る」というキャンペーンを行い、次第にこのスタイルが定着していきました。

しかし、1970年代になると、「バレンタインデーで女性が男性に贈り物をするのに、男性が何も返さないのは不公平では?」という声が上がるようになりました。そこで、「バレンタインデーのお返しをする日があってもいいのでは?」という考えが生まれ、ホワイトデーの構想が進められることになります。

ホワイトデーが全国的に広まった理由

ホワイトデーを本格的に普及させるきっかけとなったのは、1978年に全国飴菓子工業協同組合(全飴協)が「ホワイトデー」という名称を正式に提案したことです。

全飴協は「バレンタインデーのお返しとして、男性が女性にお菓子を贈る日」を作ることで、新しい商機を生み出そうと考えました。そして、翌1979年から「ホワイトデー」という名称で全国的なキャンペーンを開始し、各地で定着していきました。

当初は、マシュマロやキャンディーを中心に、各お菓子メーカーがホワイトデー向けの商品を展開しましたが、次第にクッキーやチョコレートなど、さまざまなスイーツがホワイトデーの贈り物として販売されるようになりました。こうして、日本全国にホワイトデー文化が広まり、定着していったのです。


現代のホワイトデー事情

お菓子色々

お返しに人気のお菓子の意味

ホワイトデーにはさまざまなお菓子が贈られますが、それぞれのお菓子には特別な意味が込められていると言われています。贈るものによって相手への気持ちの伝え方が変わるため、プレゼント選びの際には注意が必要です。

  • キャンディー:「あなたが好き」
    キャンディーは口の中で長く味わうことができるため、「長く続く愛」を象徴すると言われています。そのため、本命の相手に贈るのにふさわしいお菓子とされています。
  • マシュマロ:「あなたの気持ちをやさしく包み込む」または「ごめんなさい」
    → マシュマロはもともとホワイトデーの発祥に関わるお菓子ですが、「やわらかく包み込む」ことからポジティブな意味に取られることもあれば、「すぐに溶けてなくなる」ことから「関係を終わらせたい」=「ごめんなさい」という意味にもなると言われるようになりました。そのため、本命相手には避ける人もいます。
  • クッキー:「友達のままでいましょう」
    クッキーはサクサクとした軽い食感が特徴であるため、**「軽い関係=友達関係」**を意味するとされています。そのため、義理チョコのお返しや、友人としての気持ちを伝えたい場合にはぴったりのお菓子です。

最近では、これらの意味をあまり気にしない人も増えていますが、プレゼントを選ぶ際に意識すると、より相手に喜ばれるかもしれません。

最近のホワイトデーの傾向

近年では、ホワイトデーのお返しとしてお菓子以外のプレゼントを贈る人が増えています。

特に、パートナーへの贈り物として人気なのが、**「実用的なアイテム」**です。例えば、

  • ハンドクリームや香水(毎日使えるため、実用的で喜ばれやすい)
  • アクセサリー(ネックレスやピアスなど、特別感がある贈り物)
  • コスメやスキンケア用品(女性に人気のブランドのアイテムが選ばれる)
  • 花束(特にバラなどの花は、ロマンチックな贈り物として定番)

このように、特別な相手には、お菓子よりも形に残るプレゼントを贈る傾向が強まっています。

また、最近では義理チョコ文化の衰退に伴い、ホワイトデーのお返しをする機会自体が減少傾向にあるとも言われています。特に、職場などでの義理チョコを控える動きが広がったことで、ホワイトデーの義理返しも縮小しているようです。その一方で、家族や恋人など親しい人に対しては、お菓子以外の特別なギフトを贈ることで、より気持ちを伝えるイベントへと変化しているとも考えられます。

このように、ホワイトデーは時代とともに変化し続けているイベントなのです。


海外にはホワイトデーはあるの?

海外ホワイトデー

ホワイトデーは日本発祥ですが、韓国や中国、台湾などのアジア諸国にも広まっています。
これらの国々では、日本と同様に「バレンタインデーに女性が男性へ贈り物をし、ホワイトデーに男性が女性へお返しをする」という習慣が定着しています。

韓国のホワイトデー文化

韓国では、日本とほぼ同じ形でホワイトデーが行われており、キャンディーやチョコレート、アクセサリーなどを男性から女性へ贈るのが一般的です。ただし、韓国では日本以上にカップル文化が強いため、バレンタインデーやホワイトデーは恋人たちにとって特別なイベントとされています。

さらに韓国には、バレンタインデーとホワイトデーに続く形で、**「ブラックデー」(4月14日)**という独自の文化があります。

  • ブラックデー(4月14日)
    → バレンタインデーとホワイトデーの両方でプレゼントをもらえなかった人(=恋人がいない人)が、黒い服を着てジャージャー麺(韓国風の黒味噌麺)を食べる日とされています。これは「恋愛に縁がなかった人が集まって、自分たちの現状を楽しもう」という意味を持つイベントです。

中国・台湾のホワイトデー文化

中国や台湾でも、日本の影響を受けてホワイトデーの習慣が広まりました。
特に中国では、ホワイトデーにキャンディーやチョコレートだけでなく、花束や高級ブランドの贈り物をすることも多く、バレンタインデー同様に盛大に祝うことがあります。

また、中国にはホワイトデーとは別に、「七夕(旧暦の7月7日)」が恋人たちのためのロマンチックな日とされており、西洋のバレンタインデーと同じような役割を果たしています。そのため、ホワイトデーは日本ほど絶対的なイベントではないものの、若い世代の間では人気があります。


まとめ

ホワイトデーが「ホワイト」と呼ばれる理由には、「マシュマロ」「純粋な愛」「砂糖の白さ」といった複数の説があります。日本独自の文化として誕生し、現在ではアジア圏でも広まっています。

ホワイトデーに何を贈るか迷ったときは、お菓子の意味を参考にしてみるのもよいですね。特別な日だからこそ、相手に喜んでもらえるギフトを選びましょう!