【体験談】旅行にサンダルはやめたほうがいい?危険性と対策とは

旅行セット

旅行の準備をするとき、多くの人が迷うのが「靴選び」です。中でもサンダルは、「軽くて楽そう」「夏だし涼しそう」といった理由で、つい選びたくなるアイテムのひとつです。実際、リゾート地や温暖な地域では、サンダル姿の旅行者をよく見かけます。

しかし、「旅行中にサンダルって、本当に快適なの?」という問いには、思ったより多くの落とし穴が潜んでいます。

楽そうに見える反面、サンダルには「足が疲れやすい」「天候に弱い」「怪我のリスクがある」など、旅行中には致命的になりうるデメリットも存在します。特に、長時間歩く観光や、天候が変わりやすい地域への旅行では、サンダルが原因で旅の快適さが損なわれてしまうこともあるのです。

この記事では、サンダルで旅行に行くメリットとデメリットを冷静に比較しながら、実際の失敗談や、より適した靴の選び方そして「それでもサンダルを履きたい!」という方のための選び方もご紹介します。

旅行中の足元は、想像以上に旅の質を左右する大事なポイント。この記事を通して、自分の旅行スタイルにぴったりの履き物を見つけるヒントになれば幸いです。

旅行にサンダルを履くメリット

サンダルを履く人

サンダルは軽くて快適、しかもおしゃれ。暑い季節の旅行やリゾート地などでは、その利便性と開放感が大きな魅力です。ただし、使う場面や場所を選ぶことで、そのメリットを最大限に活かすことができます。上手に取り入れれば、旅をもっと楽しく快適に過ごせるかも。ここでは旅行にサンダルを履くメリットを5つ紹介します。

脱ぎ履きが簡単でストレスフリー

旅行中は、空港の保安検査や機内、宿泊施設などで靴を脱ぐ機会が多くあります。特に長時間のフライトや新幹線の移動では、靴を脱いでリラックスしたい場面が増えます。サンダルであれば、手を使わずにスッと脱ぎ履きできるので、移動中のちょっとした動作がとてもスムーズ。靴紐を結び直す手間もなく、旅先でのストレス軽減につながります。


通気性がよく、足が蒸れにくい

蒸し暑い季節や南国などの温暖な地域を旅行する場合、スニーカーやブーツでは足元がムレやすくなります。その点、サンダルは風通しがよく、足の汗を逃がしやすい構造のため、快適に過ごせます。特に汗かきの方や、足がむくみやすい方には、足全体が開放的に保てるサンダルはぴったりです。


荷物が軽くなる

旅行ではできるだけ荷物を減らしたいもの。サンダルは軽量でコンパクトなものが多く、履いて行っても、バッグにしまっても場所を取りません。重いスニーカーやブーツを避けることで、足腰への負担も減り、長時間の移動や観光もラクにこなせるようになります。また、折りたたみできるタイプならサブシューズとしても便利です。


急な水場でも安心

観光先で突然の雨に降られたり、水辺のアクティビティに参加したりする場面では、濡れても平気なサンダルが大活躍します。スニーカーが濡れてしまうと乾かすのに時間がかかり、臭いやカビの原因になることも。速乾性のあるサンダルなら、濡れてもサッと乾いて快適。特に海や川、公園の水場などを訪れる予定がある旅行には最適です。


おしゃれの幅が広がる

旅行中の写真映えや旅ファッションにもこだわりたい方には、サンダルはおしゃれアイテムとしてもおすすめ。リゾートワンピースやハーフパンツなど、軽装との相性がよく、見た目も涼しげで季節感を演出できます。色やデザインのバリエーションも豊富で、コーディネートに合わせて選べるのも魅力。サンダルならではの「ラフだけどこなれて見える」スタイルを楽しめます。

旅行にサンダルを履くデメリット

サンダルで歩く人

一見ラクそうに見えるサンダルも、旅行スタイルや環境によっては思わぬ不便やトラブルにつながることがあります。足元の快適さは旅の満足度に直結するポイント。デメリットを把握した上で、必要に応じてスニーカーなどと使い分ける工夫をすると安心です。ここでは、旅行にサンダルを履くデメリットを5つ紹介します。

長時間歩行に向かないことが多い

多くのサンダルは、スニーカーやウォーキングシューズに比べて、足裏のサポート力やクッション性が不足しています。そのため、長時間の観光や坂道・階段の多い場所を歩くと、足の裏やふくらはぎが疲れやすく、場合によっては足を痛めてしまうことも。特にアーチサポートのないフラットなサンダルは、足底筋膜炎や膝の痛みの原因になる可能性もあります。旅行先でたくさん歩く予定がある方は、機能性を重視した靴を選んだほうが安心です。


足がむき出しでケガのリスクがある

サンダルは足の甲や指先が露出しているため、ちょっとした段差に足をぶつけたり、小石や砂利が入り込んだりといったトラブルが起きやすくなります。また、草むらや自然道では虫刺されや切り傷などのリスクも高まります。さらに、夏場はアスファルトの熱で足裏が焼けるように感じることもあり、快適さを損なう要因となるでしょう。裸足に近い感覚で歩くことができる一方で、防御力は非常に低いという点に注意が必要です。


雨の日に滑りやすい・不快

サンダルは水に濡れても履けるという利点がありますが、濡れた足で履くと滑りやすくなったり、素材によっては足とサンダルの間で摩擦が起き、靴擦れを起こす原因にもなります。さらに、濡れた足でそのまま長時間歩くと、皮膚がふやけてマメができやすくなったり、足元が冷えて体調を崩すことも。滑り止めのないソールだと、雨の日のタイルや石畳などで滑って転倒する恐れもあります。


防寒性がない

サンダルは夏向けに作られているため、足先が寒さに直接さらされます。旅行先によっては、朝晩の気温差が大きかったり、冷房が強く効いた室内で過ごす時間が長かったりすることもあり、足元が冷えると体全体の冷えにもつながります。特に飛行機やバスでは、エアコンの冷気が足元にたまりやすく、サンダルでは防寒が不十分。寒がりの方や冷え性の方には大きなデメリットになる可能性があります。


ドレスコードに合わない場合がある

観光先によっては、サンダルでは入場できない施設があります。たとえば、寺院や教会、モスクなどの宗教施設では露出の多い服装がマナー違反とされることがあり、足元のサンダルも避けたほうが良いとされています。また、高級レストランや格式あるホテルのレストランでは、カジュアルすぎる履物(ビーチサンダルやクロックス等)は入店を断られることもあります。旅行先で予定している場所のTPOに応じて、きちんとした靴も用意しておくと安心です。

実際にあった「サンダル失敗談」

NG

サンダルのデメリットは理屈だけではありません。ここでは、実際に旅行中に「サンダルを履いて失敗した…」というリアルな体験談を紹介します。SNSや旅行ブログ、レビューサイトから集めた声を元に、国内・海外に分けてご紹介します。


【国内編】

京都の石畳で足をくじいた(30代女性・東京)

「夏の京都旅行だったので、見た目も涼しげなサンダルで観光。でも、石畳や坂道が多くて歩きにくく、途中で足首をひねってしまいました。結局、旅の後半は痛みを我慢しながら歩くことに…。」

京都のような古都は、見た目に風情のある石畳が多いですが、歩行には注意が必要です。サンダルでは足をしっかり支えられないため、こうしたトラブルにつながることがあります。

夕立で靴がずぶ濡れになった(20代男性・福岡)

「夏フェスに行ったとき、天気予報は晴れだったのに、突然の夕立。サンダルだったので滑るし足は泥だらけになるし、テンションが一気に下がりました。」

天気が変わりやすい夏のレジャーでは、急な雨にも対応できる靴が望ましいです。特に野外イベントでは足元のトラブルが旅の快適さを大きく左右します。

鎌倉で虫刺されだらけに(30代男性・埼玉)

「夏の鎌倉をサンダルで散策中、竹林エリアに入ったら蚊やブヨに足を刺されまくりました。虫よけスプレーもしておらず、かゆさで夜も眠れず…。旅行中の虫対策は大事ですね。」

自然の多い観光地では、肌の露出がそのままリスクになります。特にサンダルでの虫刺されは、かゆみや炎症だけでなく、場合によっては皮膚の感染にもつながるため要注意です。

富士山五合目で足が冷えて後悔(40代女性・神奈川)

「真夏だったので油断してサンダルで富士山五合目までドライブ。到着したら予想以上に寒く、足先が冷えて体調を崩しました。標高の高い場所では、夏でも防寒が必要だと痛感しました。」

標高が高い場所は夏でも冷え込みます。サンダルでは足元が無防備になりやすく、寒暖差に体が対応できず体調を崩すことも。快適さだけでなく、環境に応じた装備が大切です。


【海外編】

バリ島で足を切って病院へ(40代男性・大阪)

「バリ島でビーチサンダルを履いて街歩きしていたら、道路の段差で足の甲を引っかけて出血。ローカルな道にはガラス片や釘のようなものも多くて、結局現地のクリニックで手当てを受けることになりました。」

日本よりもインフラが整っていない地域では、道路状況が悪く、サンダルでは足を守りきれないことも多いです。病院の言語や支払いの問題も含め、海外でのケガは大きなストレスになります。

サンダルで観光地トレッキング → 完全に場違い(30代女性・名古屋)

「タイのチェンマイで滝を見に行く軽いハイキングツアーに参加したのですが、私はサンダル。他の参加者は全員スニーカーか登山靴で、途中から足が痛くてリタイアしました。」

ツアーの内容によっては、軽装で参加するのが危険なケースもあります。「ちょっと歩くだけだろう」と思っても、道がぬかるんでいたり、滑りやすかったりする場所では不向きです。

パリでレストランに入店拒否された(30代女性・横浜)

「パリ旅行中、ラフな格好でサンダルを履いて少し高級なレストランに行ったところ、“ドレスコードに合わない”と断られてしまいました。おしゃれな街ほど靴にも気を配るべきだと痛感。」

海外では「足元=その人の格」が見られる場面も多く、サンダルだとマナー違反になることもあります。特にレストランや寺院などでは注意が必要です。

ローマの地下鉄で足を踏まれて出血(20代男性・千葉)

「地下鉄が混雑していて、サンダルだったせいで足を踏まれて思いきり血が出ました。相手に悪気はなかったけど、海外でのサンダルは“守り”にならないと痛感しました。」

人の多い都市では、サンダルでは足を保護できず、物理的なケガにつながるリスクがあります。混雑する公共交通機関を利用する予定がある場合は、サンダルよりもしっかりとした靴がおすすめです。

旅行におすすめの靴はこれ!

スニーカーで歩く人

サンダルのデメリットを踏まえたうえで、「じゃあ何を履けばいいの?」という疑問にお答えする章です。ここでは、旅行に適した靴のタイプと選び方について、ポイントをわかりやすく解説していきます。


歩きやすさ重視なら「スニーカー」が最適

旅行中にもっとも頼りになるのが、クッション性が高く、足にフィットするスニーカーです。

▸ 理由:

  • 長時間歩いても疲れにくい
  • 足全体をしっかり保護してくれる
  • 見た目もカジュアルで、どんな服装にも合わせやすい

特に、ナイキやアディダスの「ウォーキング向けモデル」や、ニューバランス、アシックスなどの軽量でクッション性に優れたブランドが人気です。

▸ 旅行用スニーカーを選ぶポイント:

  • 通気性の高いメッシュ素材を選ぶ(夏場対策)
  • ソールが厚めで滑りにくいもの

長距離移動や街歩きに「トラベルシューズ」

最近は、「旅行用に特化した靴」も登場しています。たとえば以下のような製品は、機能性とファッション性を両立した優秀アイテムです。

  • KEEN(キーン):アウトドア風だけど、街歩きにも使える
  • MERRELL(メレル):軽くて丈夫、しかも滑りにくい
  • Tevaのシティ向けモデル:カジュアルで水場にも強い

いずれも「街でもアウトドアでも快適に歩ける靴」として、旅慣れた人々から支持されています。


夏でも快適に履ける靴選びのコツ

「夏だからサンダルがいい」と思いがちですが、夏でもスニーカーやシューズは快適に履けます。以下のポイントを押さえると、暑さ対策にもなります。

▸ 快適さを保つ工夫:

  • 通気性の良い素材を選ぶ(メッシュ、ニット系)
  • 抗菌・防臭機能のあるインソールを使う
  • 吸汗速乾の靴下を着用する

それでもサンダルを履きたい方へ

サンダルで旅行

ここまでで、旅行にサンダルが不向きな理由をさまざまな角度から解説してきましたが、「それでもサンダルが好き!」「旅先ではどうしても履きたい!」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな方のために、“少しでも安全・快適に履けるサンダル選び”のポイントをご紹介します。


歩きやすい設計の「アウトドア系サンダル」を選ぶ

ペタンコのビーチサンダルや、ストラップが緩いサンダルは避けましょう。
代わりに、しっかり足をホールドしてくれて、ソールに厚みがあるアウトドアサンダルがおすすめです。

▸ おすすめブランドとモデル例:

  • Teva(テバ):スポーツサンダルの定番。調整可能なストラップでフィット感抜群。
  • Chaco(チャコ):足のアーチをサポートする設計で、長時間の歩行にも耐えられる。
  • KEEN(キーン):つま先がカバーされており、安全性が高い。

これらのブランドは街歩きから軽いハイキングまで対応できるので、「ただのサンダル」よりも格段に信頼できます。


靴下と組み合わせて履けるタイプを選ぶ

サンダル×靴下は、今や“ダサい”どころか、アウトドアスタイルや韓国ファッションなどで定番になっています。
靴下を合わせることで、

  • 足の保護力が上がる(擦れや虫刺されを防止)
  • 寒い日の冷え対策になる
  • 長時間歩いたときの疲労が軽減される

といったメリットがあります。

特に、「つま先を覆うタイプのサンダル+吸汗速乾靴下」は、夏でも不快感が少なく、旅先でも活躍します。


折りたためるサンダルを「サブシューズ」として持っていく

どうしてもサンダルが履きたいなら、「サンダル1足だけで旅行する」のではなく、スニーカー+折りたたみサンダルの2足持ちが理想です。

▸ こんな使い分けがおすすめ:

  • 日中の観光:スニーカーでしっかり歩く
  • 宿やホテル、ビーチ、スパなど:軽量サンダルに履き替える

折りたためるタイプなら、荷物の隙間に入れてもかさばらず、携帯にも便利です。

▸ 軽量・コンパクトなサンダル例:

  • SUBU(スブ)パッカブルモデル
  • crocs(クロックス)ライトライドシリーズ
  • 無印良品のトラベル用スリッパサンダル

「メインは歩ける靴」「サンダルはあくまでリラックス用」として使い分けることで、旅行の快適さも安全性も大きく向上します。

まとめ

スニーカーで歩く人

旅行にサンダルを履くのは、一見ラクで快適そうに思えますが、実際には足への負担やケガ、天候への弱さなど多くのリスクが潜んでいます。特に長時間の移動や観光が多い旅先では、クッション性やホールド力のあるスニーカーなど、歩きやすさと安全性を重視した靴選びが欠かせません。

とはいえ、サンダルならではの涼しさや手軽さも捨てがたい魅力です。そんなときは、「歩けるサンダル」を選んだり、スニーカーとの使い分けをすることで、旅の快適さを損なわずに済みます。

大切なのは、サンダルを“メイン”にするか“サブ”にするかを見極めること。旅先の環境やスケジュールに合わせて賢く選べば、サンダルも心強い味方になってくれるでしょう。