1間の長さは何センチ?何メートル?【100間までの換算表】

和室

私たちが日常で使う長さの単位といえば、「メートル」「センチメートル」などのメートル法が一般的ですが、日本には古くから使われている独自の長さの単位が存在します。そのひとつが「間(けん)」です。

「間」は、現代でも建築や不動産、伝統芸能などの分野で目にすることがあり、日本の文化や歴史に深く根ざした単位です。しかし、「1間が何メートルなのか?」と聞かれると、正確に答えられる人は少ないかもしれません。

この記事では、

  • 「1間は何センチ?何メートル?」
  • 「間の由来とは?」
  • 「センチ・メートルへの換算方法」
  • 「100間までの換算表」
    などを詳しく解説しながら、間という単位を正しく理解するための情報をまとめました。

建築・不動産関係の仕事をしている方や、昔ながらの文献を読んでいる方、さらには伝統文化に触れる方にとって、知っておくと役立つ内容となっています。

1間は何センチ?何メートル?

和室

「1間(けん)」は、日本独自の長さの単位で、建築や不動産などで今も使われています。現代のメートル法に換算すると、次のようになります。

  • 1間 = 約181.818センチメートル(cm)
  • 1間 = 約1.81818メートル(m)

計算式

「間」は、6尺(しゃく)に相当します。
そして、1尺は約30.303センチメートルです。

1尺 ≒ 30.303 cm

1間 = 6尺

1間 ≒ 30.303 cm × 6 = 181.818 cm

181.818 cm ÷ 100 = 1.81818 m

このように、1間はおよそ181.818センチメートル(=1.81818メートル)と覚えておくと便利です。

例えば、「家の柱と柱の間が1間」と言われた場合、それは約1.82メートルの距離を意味します。これは、畳1枚の長辺(たたみの長い辺)の長さともほぼ一致しており、日本建築における基本的な単位として使われています。

なぜこの数値になるのか?

「間」は、尺貫法という日本の伝統的な単位系の一部で、「6尺=1間」と定義されています。現在の法律では、1尺は正確に0.3030303メートル(≒30.303cm)と定められており、それを元に換算するとこのような結果になります。

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1間の由来

奈良のお寺

「間(けん)」という単位は、古代から日本で使われてきた尺貫法(しゃっかんほう)という度量衡体系の一部です。その起源は中国にあり、日本には奈良時代に導入され、長い年月を経て日本独自の発展を遂げました。

「間」という言葉の意味

「間(けん)」という字は、「門(もん)」の間に「日(ひ)」がある構成をしています。これは「門の隙間から日が差し込む」という様子を表しており、もともとは空間や距離、間隔を示す言葉でした。

やがてこの「間」が、建築物における柱と柱の間隔を表すようになり、「1間」という長さの単位として定着していったのです。

1間=6尺の定義

「間」は、1間=6尺(しゃく)と定められています。尺もまた古代中国から伝わった単位で、人間の体の寸法(腕の長さなど)を基準にしています。
かつては、1尺は約30.3cmとされ、これに6を掛けた長さが「1間」となります。

1間 = 6尺
1尺 ≒ 30.303cm
⇒ 1間 ≒ 6 × 30.303cm ≒ 181.818cm

この定義は、江戸時代の建築基準や城下町の町割りにも広く使われており、例えば町家(まちや)の間口の長さ敷地の幅を示すのにも用いられました。

文化と「間」の関係

「間」は単なる長さの単位にとどまらず、日本文化に深く関わっています。

  • 建築:和室のサイズや畳の大きさ(1畳 ≒ 半間×1間)
  • 舞台芸術:歌舞伎や能で使われる舞台の広さ
  • 生活感覚:人との距離感や空間の感じ方(例:「間が持てない」など)

このように、「間」は単なる物理的な距離を超えて、日本人の空間認識や文化的価値観にまで影響を与えてきた単位です。

間とセンチ・メートルの換算方法

計算機

「間(けん)」は、尺貫法に基づく日本独自の長さの単位です。一方で、私たちが日常的に使うのは国際的なメートル法(メートル・センチメートル)です。ここでは、「間」と「cm」「m」の正確な換算方法をわかりやすく解説します。


換算の基準

まず、「間」は尺を元に定義されています。

  • 1間 = 6尺
  • 1尺 = 約30.303 cm

これを元に、1間の長さをセンチメートルおよびメートルに換算すると、以下のようになります。

1間 = 6尺 × 30.303 cm ≒ 181.818 cm
181.818 cm ÷ 100 = 1.81818 m

つまり、

  • 1間 ≒ 181.818cm
  • 1間 ≒ 1.81818m

逆換算:メートル → 間に直すには?

センチやメートルから「間」に変換したい場合は、以下の計算式を使います。

センチ ÷ 181.818 = 〇間
メートル ÷ 1.81818 = 〇間

例:10メートルは何間?

10 ÷ 1.81818 ≒ 約5.5間

間の早見換算表(1間~100間)

換算基準:

  • 1間 = 181.818cm
  • 1間 = 1.81818m
間数センチメートル(cm)メートル(m)
1間181.818 cm1.81818 m
2間363.636 cm3.63636 m
3間545.454 cm5.45454 m
4間727.272 cm7.27272 m
5間909.090 cm9.09090 m
6間1,090.908 cm10.90908 m
7間1,272.726 cm12.72726 m
8間1,454.544 cm14.54544 m
9間1,636.362 cm16.36362 m
10間1,818.180 cm18.18180 m
11間1,999.998 cm19.99998 m
12間2,181.816 cm21.81816 m
13間2,363.634 cm23.63634 m
14間2,545.452 cm25.45452 m
15間2,727.270 cm27.27270 m
16間2,909.088 cm29.09088 m
17間3,090.906 cm30.90906 m
18間3,272.724 cm32.72724 m
19間3,454.542 cm34.54542 m
20間3,636.360 cm36.36360 m
21間3,818.178 cm38.18178 m
22間3,999.996 cm39.99996 m
23間4,181.814 cm41.81814 m
24間4,363.632 cm43.63632 m
25間4,545.450 cm45.45450 m
26間4,727.268 cm47.27268 m
27間4,909.086 cm49.09086 m
28間5,090.904 cm50.90904 m
29間5,272.722 cm52.72722 m
30間5,454.540 cm54.54540 m
31間5,636.358 cm56.36358 m
32間5,818.176 cm58.18176 m
33間5,999.994 cm59.99994 m
34間6,181.812 cm61.81812 m
35間6,363.630 cm63.63630 m
36間6,545.448 cm65.45448 m
37間6,727.266 cm67.27266 m
38間6,909.084 cm69.09084 m
39間7,090.902 cm70.90902 m
40間7,272.720 cm72.72720 m
41間7,454.538 cm74.54538 m
42間7,636.356 cm76.36356 m
43間7,818.174 cm78.18174 m
44間7,999.992 cm79.99992 m
45間8,181.810 cm81.81810 m
46間8,363.628 cm83.63628 m
47間8,545.446 cm85.45446 m
48間8,727.264 cm87.27264 m
49間8,909.082 cm89.09082 m
50間9,090.900 cm90.90900 m
51間9,272.718 cm92.72718 m
52間9,454.536 cm94.54536 m
53間9,636.354 cm96.36354 m
54間9,818.172 cm98.18172 m
55間9,999.990 cm99.99990 m
56間10,181.808 cm101.81808 m
57間10,363.626 cm103.63626 m
58間10,545.444 cm105.45444 m
59間10,727.262 cm107.27262 m
60間10,909.080 cm109.09080 m
61間11,090.898 cm110.90898 m
62間11,272.716 cm112.72716 m
63間11,454.534 cm114.54534 m
64間11,636.352 cm116.36352 m
65間11,818.170 cm118.18170 m
66間11,999.988 cm119.99988 m
67間12,181.806 cm121.81806 m
68間12,363.624 cm123.63624 m
69間12,545.442 cm125.45442 m
70間12,727.260 cm127.27260 m
71間12,909.078 cm129.09078 m
72間13,090.896 cm130.90896 m
73間13,272.714 cm132.72714 m
74間13,454.532 cm134.54532 m
75間13,636.350 cm136.36350 m
76間13,818.168 cm138.18168 m
77間13,999.986 cm139.99986 m
78間14,181.804 cm141.81804 m
79間14,363.622 cm143.63622 m
80間14,545.440 cm145.45440 m
81間14,727.258 cm147.27258 m
82間14,909.076 cm149.09076 m
83間15,090.894 cm150.90894 m
84間15,272.712 cm152.72712 m
85間15,454.530 cm154.54530 m
86間15,636.348 cm156.36348 m
87間15,818.166 cm158.18166 m
88間15,999.984 cm159.99984 m
89間16,181.802 cm161.81802 m
90間16,363.620 cm163.63620 m
91間16,545.438 cm165.45438 m
92間16,727.256 cm167.27256 m
93間16,909.074 cm169.09074 m
94間17,090.892 cm170.90892 m
95間17,272.710 cm172.72710 m
96間17,454.528 cm174.54528 m
97間17,636.346 cm176.36346 m
98間17,818.164 cm178.18164 m
99間17,999.982 cm179.99982 m
100間18,181.800 cm181.81800 m

2間は何センチ?何メートル?

  • 2間 = 181.818cm × 2 = 約363.636cm
  • 2間 = 1.81818m × 2 = 約3.63636m

2間は、1間(約181.818cm)の2倍の長さです。建物の間取り敷地の幅などでもよく使われるサイズで、約3.6メートルとなります。たとえば、和室の横幅2間の部屋であれば、およそ3.6メートルの広さになります。

3間は何センチ?何メートル?

  • 3間 = 181.818cm × 3 = 約545.454cm
  • 3間 = 1.81818m × 3 = 約5.45454m

3間は、1間(約181.818cm)の3倍の長さです。建築では3間間口(約5.4m)の家屋や店舗が多く見られ、標準的な日本家屋の横幅としてもなじみのあるサイズです。また、和室で3間続きの間取りは、広々とした座敷や客間として設計されることが多いです。

4間は何センチ?何メートル?

  • 4間 = 181.818cm × 4 = 約727.272cm
  • 4間 = 1.81818m × 4 = 約7.27272m

4間は、約7.2メートルの長さで、2間×2間の正方形の間取り(約7.3m四方)としてもよく使われます。広めの和室や敷地の区画単位としても一般的です。


5間は何センチ?何メートル?

  • 5間 = 181.818cm × 5 = 約909.090cm
  • 5間 = 1.81818m × 5 = 約9.09090m

5間は、約9メートルの長さで、間口5間の町家や長屋など、伝統建築で頻繁に見られるサイズです。昔の商店街などに多い幅です。


6間は何センチ?何メートル?

  • 6間 = 181.818cm × 6 = 約1,090.908cm
  • 6間 = 1.81818m × 6 = 約10.90908m

6間は、約10.9メートル校庭や道幅、敷地の奥行きなどにも使われることがあります。広めの駐車場や中庭の幅にも近いサイズです。


7間は何センチ?何メートル?

  • 7間 = 181.818cm × 7 = 約1,272.726cm
  • 7間 = 1.81818m × 7 = 約12.72726m

7間は、約12.7メートルの長さです。大きめの建物の横幅や、敷地の一辺の長さとして使われることがあります。


8間は何センチ?何メートル?

  • 8間 = 181.818cm × 8 = 約1,454.544cm
  • 8間 = 1.81818m × 8 = 約14.54544m

8間は、約14.5メートル大型の住宅や、寺院・神社の建築物の一部などで見られる規模感です。


9間は何センチ?何メートル?

  • 9間 = 181.818cm × 9 = 約1,636.362cm
  • 9間 = 1.81818m × 9 = 約16.36362m

9間は、約16.4メートル長屋形式の住宅全体の横幅や、工場・倉庫の奥行きとしても適した長さです。


10間は何センチ?何メートル?

  • 10間 = 181.818cm × 10 = 約1,818.180cm
  • 10間 = 1.81818m × 10 = 約18.18180m

10間は、ちょうど約18.18メートル小規模な道路の長さや、集合住宅の全幅などで見られるサイズ感です。
「10間四方(約18m四方)」という表現も、広い土地や建物でよく登場します。

100間は何センチ?何メートル?

  • 100間 = 181.818cm × 100 = 約18,181.800cm
  • 100間 = 1.81818m × 100 = 約181.81800m

100間は、約181.8メートルの長さです。

これは、サッカー場の長辺(約105m)よりも長く陸上競技場のトラック1周(400m)のほぼ半分弱に相当します。
広大な敷地や、昔の田畑・山林の売買記録などでこの規模の表現が使われることがあります。

1000間は何センチ?何メートル?

  • 1000間 = 181.818cm × 1000 = 約181,818.000cm
  • 1000間 = 1.81818m × 1000 = 約1,818.18000m

1000間は、約1,818.18メートル(約1.8km)の長さです。

これは、徒歩でおよそ20〜25分程度かかる距離に相当し、村の端から端までの距離や、山道・街道の一区間など、かつての地理的表現に使われていました。現代でも、農地や山林の登記・測量の場面で「1000間に及ぶ広さ」といった表現がされることがあります。

間が使われる場面とは?

「間(けん)」という単位は、現代の生活ではあまり耳にしないかもしれませんが、特定の分野や伝統的な場面では今もなお頻繁に使われています。以下では、「間」が使われる主な場面をカテゴリ別にご紹介し、それぞれでどのように使われているのかを説明します。


建築・住宅の間取り

和室

「間」は日本建築で最も基本的な単位のひとつです。特に、柱と柱の間の距離や、部屋の大きさを測るときによく使われます。

用途長さの目安補足説明
柱の間隔約1間(1.8m)伝統的な和室の設計基準
和室の間取り2間 × 3間など畳の枚数や部屋のサイズを表す
廊下の幅約0.5〜1間家の設計で通路幅の基準になる

不動産・土地の計測

測量

土地の間口や奥行き、敷地の広さなどを表す際にも「間」が使われることがあります。

用途長さの目安補足説明
土地の間口5間(約9.1m)町家など伝統的な住宅地で多い
敷地の奥行き10〜20間(約18〜36m)古い土地台帳に記載されていることも
農地や山林の測量数百間〜千間規模現在も一部で登記上用いられる

武道・相撲の「間合い」

相撲

剣道や空手、相撲などの武道・格闘技では、「間合い(まあい)」という言葉があります。これは「間」に由来しており、相手との距離感を表します。

用途長さの目安補足説明
剣道の間合い約1〜2間有効打突を放つ距離感
相撲の仕切り線間約2間弱力士同士の初期位置の間隔

舞台・芸能・伝統文化

能舞台

歌舞伎や能などの舞台演出においても、「間」は舞台のサイズや演出上の空間を表す単位として使われます。

用途長さの目安補足説明
能舞台の広さ正方形4間四方舞台が4間×4間で設計されることが多い
花道の長さ約7〜10間歌舞伎の花道(役者の登場通路)の長さ
演出上の「間」距離+時間の感覚間(ま)として、リズムや間合いも意味する

よくある質問

Q&A

ここでは、「間(けん)」に関して読者の方からよく寄せられる疑問について、簡潔にわかりやすくお答えします。


Q1. なぜメートルではなく「間」を使うの?

A. 「間」は日本の伝統的な建築や文化の中で長く使われてきた単位であり、設計や美観の基準が「間」を元に作られているためです。畳や柱の間隔、和室のサイズなどが「間」を基本に設計されているため、特に建築業界では今でも重宝されています。


Q2. 「間」は全国どこでも同じ長さですか?

A. 現在は統一されていますが、昔は地域や時代によって微妙に違いがありました。江戸時代には「京間(けいま)」「中京間」「江戸間」などが存在し、それぞれの1間の長さが若干異なっていました。
現代では、1間=6尺=約1.818mで統一されています。


Q3. 1間って実際どれくらいの長さに感じますか?

A. 約1.8メートル、つまり背の高い大人一人分くらいの長さです。目安としては、畳の長辺とほぼ同じ長さと思えばイメージしやすいでしょう。


Q4. メートル法と尺貫法、どちらが正式ですか?

A. 日本では現在、メートル法が正式な単位系として採用されています。ただし、尺貫法も特定の業界(建築・不動産・和裁など)では慣習的に使われ続けているため、法律上も「併用可」とされています。


Q5. 間を使わないと困る場面はありますか?

A. 特に日本家屋の修繕や和室の設計、古民家の再生などの場面では「間」の単位が前提になっているため、理解していないと正確な計測や施工が難しくなることがあります。

まとめ

「間(けん)」は、日本の建築・文化・伝統に深く根ざした長さの単位で、現代でも特定の業界や場面で活用されています。

1間は約181.818cm(約1.818m)であり、柱の間隔・畳のサイズ・土地の寸法など、さまざまな用途に使われています。この記事では、1間の基本的な長さから、2間〜1000間までの換算、実際の使われ方まで詳しく解説しました。

また、換算表や実例を通じて、「間」という単位のイメージをより具体的に理解できるように構成しています。

今後、建築・不動産・伝統文化などの分野に関わる場面や、古文書や文献を読む際には、この記事の内容をぜひ参考にしてみてください。