1ヘクタールは何坪?何畳?何平方メートル?【面積まとめ】

牧場

土地の広さを表すとき、私たちはさまざまな単位を目にします。「坪」や「畳」、「平方メートル(㎡)」など、日常的に使われるものから、「ヘクタール(ha)」や「アール(a)」のように、農地や大規模な土地に使われる単位まで、実に多様です。

なかでも「ヘクタール」は、ニュースや農業関連の記事などで見かけることが多いものの、実際にどれくらいの広さなのかピンとこない方も多いのではないでしょうか?

たとえば、「1ヘクタールの農地」と言われても、それがサッカーコート何面分なのか、または何坪や何畳に相当するのかが分かれば、よりイメージしやすくなるはずです。

そこで本記事では、

  • 「1ヘクタール」がどれくらいの広さなのか
  • 坪・畳・平方メートルなど他の単位に換算するとどうなるのか
  • メートル法と尺貫法の一覧表
  • 身近な施設との比較

などをわかりやすく解説していきます。土地や面積の感覚をつかみたい方、単位の違いにモヤモヤしていた方にとって、スッキリ整理できる内容になっています。

目次

土地面積の単位

高原

土地や建物の広さを表す単位には、実にさまざまなものがあります。それぞれ使われる場面や歴史的背景が異なるため、混乱しやすいですが、ここでは代表的な単位を簡単に整理しておきましょう。

◉ 畳(じょう)

日本の住宅で馴染み深い単位。部屋の広さを「6畳」「8畳」といった形で表します。
畳の大きさには地域差がありますが、一般的に使用される「関東間(けんとうま)」の畳1枚は約1.62㎡です。

※なお、関西間(京間)は約1.82㎡、中京間(名古屋間)は約1.656㎡と、地域によってサイズが異なります。


◉ 坪(つぼ)

不動産や土地の広さで非常によく使われる単位です。
1坪 = 約3.3㎡(具体的には3.305785㎡)で、畳2枚分と覚えるとわかりやすいです。


◉ アール(a)

メートル法に基づく面積の単位で、農地や行政上の土地計測などで使われることがあります。
1アール = 100㎡(10m × 10m)です。


◉ ヘクタール(ha)

アールの100倍にあたる大きな単位で、農地、森林、ゴルフ場、学校の敷地など、広大な土地の広さを表すときに使用されます。
1ヘクタール = 10,000㎡(100m × 100m)です。


◉ 平方メートル(㎡)

最も基本的な面積の単位で、国際的にも使われている標準単位です。
1㎡は「1メートル × 1メートル」の面積を表します。


◉ 平方キロメートル(㎢)

広域な土地、たとえば市区町村の面積や森林、湖などの広さを表すときに使われます。
1㎢ = 1,000,000㎡ = 100ヘクタール


◉ 歩(ぶ)

日本の伝統的な尺貫法の単位で、古くから使われています。
1歩 = 約3.3㎡(ほぼ1坪と同じ)です。


◉ 畝(せ)

1畝 = 約99㎡で、土地の広さを表す日本の伝統単位です。
10畝で1反になります。


◉ 反(たん)

1反 = 約992㎡で、主に農地の面積を表す単位です。
10反で1町になります。


◉ 町(ちょう)

1町 = 約9,917㎡で、田畑の広さなどに使われます。
1町 ≒ 約0.9917ヘクタールです。


これらの単位は、それぞれ使用される場面が異なります。住宅や都市部の土地では「坪」や「畳」が使われやすく、農業や広大な土地には「ヘクタール」や「反・町」などが登場します。

1ヘクタールは何坪?

サッカー場

日本では、土地の広さを表すときに「坪(つぼ)」という単位が非常によく使われます。マンションや戸建て住宅の広告でも「〇〇坪」と表記されていることが多いですよね。それでは、1ヘクタール(ha)は何坪に相当するのでしょうか?


◉ 結論:1ヘクタール = 約3,025坪

具体的な換算式を見てみましょう。

  • 1ヘクタール = 10,000㎡
  • 1坪 = 約3.305785㎡

これを使って計算すると…

コピーする編集する10,000 ÷ 3.305785 ≒ 3,025.00坪

つまり、1haはちょうど約3,025坪ということになります。


◉ 身近な土地と坪の比較

感覚をつかみやすくするために、坪を身近な土地と比較してみましょう。

土地の種類広さ(おおよそ)坪換算
一戸建て(平均)約120㎡(3LDK想定)約36坪
駐車場1台分約13㎡約4坪
テニスコート約260㎡約78坪
サッカーコート約7,000㎡約2,118坪
ヘクタール(1ha)10,000㎡約3,025坪

たとえば、「1haの土地が売りに出ている」と聞くとピンとこないかもしれませんが、「約3,000坪の土地」と言われると、広大さがより実感しやすいですね。

1ヘクタールは何畳?

畳

日本では、部屋の広さを表す際に「畳(じょう)」という単位がよく使われます。「6畳の和室」「12畳のリビング」など、日常的にもなじみ深いですよね。では、1ヘクタール(ha)は何畳分に相当するのでしょうか?


◉ 畳の大きさと種類

実は、畳には地域によってサイズに違いがあります。ここでは一般的な「関東間」の畳を基準に計算します。

  • 関東間(五八間)の1畳 ≒ 1.62㎡

◉ 結論:1ヘクタール ≒ 約6,173畳(関東間基準)

  • 1ヘクタール = 10,000㎡
  • 1畳 = 1.62㎡

10,000 ÷ 1.62 ≒ 6,172.84畳


◉ 他の畳サイズで換算すると?

畳の種類面積(㎡)換算結果(約)
関東間約1.62㎡約6,173畳
中京間約1.656㎡約6,038畳
関西間約1.82㎡約5,495畳

畳のサイズにより若干の差はありますが、おおよそ6,000畳前後と覚えておくと良いでしょう。


◉ 身近な「畳数」との比較

部屋の広さ畳数ヘクタール換算
1Kのワンルーム約6畳約0.00097ha
一戸建て(3LDK)約18畳〜25畳約0.0029〜0.004ha
1haの土地約6,000畳以上1ha(確定)

これだけ多くの畳が敷き詰められるとなると、1ヘクタールの広さがどれほど大きいかがわかりますね。

1ヘクタールを身近な施設で例えると?

甲子園

数字で「1ヘクタール=10,000㎡」や「約3,025坪」と言われても、なかなか実感しにくいものです。そこでこの章では、1ヘクタールが実際にどれくらいの広さなのかを、私たちの身の回りにある施設や場所に例えて紹介します。


◉ サッカーコート

  • 1面あたりの広さ: 約7,000㎡(国際基準)
    ※FIFAが定める国際試合用のフィールドサイズ

10,000㎡ ÷ 7,000㎡ ≒ 1.43面分

つまり、1ヘクタールはサッカーコート約1.4面分の広さです。


◉ 小学校の校庭

  • 公立小学校の校庭面積は平均で 1〜1.5ヘクタール

地域や規模によりますが、一般的な小学校の校庭はだいたい1ヘクタール前後。
「小学校の運動場くらい」と考えると、感覚的にわかりやすいですね。


◉ 野球場(グラウンド)

  • 高校野球のグラウンド全体(外野含む):約1.2~1.5ヘクタール

野球場も比較的広い敷地を必要とします。外野フェンスまで含めると、1ヘクタールでは少し足りないくらいです。


◉ テニスコート

  • 1面あたりの広さ:約260㎡

10,000㎡ ÷ 260㎡ ≒ 約38面分

1ヘクタール=テニスコート約38面分と考えると、その広さがイメージしやすくなります。


◉ 東京ドーム

  • 東京ドームの敷地面積:約4.7ヘクタール

1ha ÷ 4.7ha ≒ 約0.21(=東京ドームの約1/5)

つまり、1ヘクタールは「東京ドームの約5分の1」の大きさということになります。


◉ コンビニ店舗

  • 一般的なコンビニの敷地:約200㎡〜300㎡

10,000㎡ ÷ 250㎡ ≒ 約40店舗分

コンビニ約40軒分の広さが1ヘクタールと考えると、かなり大きなスケールですね。


◉ まとめ:施設で見る1ヘクタール

施設・場所おおよその面積1ha換算
サッカーコート約7,000㎡約1.4面分
小学校の校庭約10,000㎡ほぼ1ha
野球グラウンド約12,000㎡約0.8ha
テニスコート約260㎡約38面分
東京ドーム約47,000㎡約1/5個分
コンビニ1店舗約250㎡約40店舗分

こうして見てみると、1ヘクタールはかなり広大な面積であることがわかります。特に、日常的に目にする施設と比較することで、その大きさをより直感的にイメージできるのではないでしょうか?

メートル法の一覧表

球場

土地の面積を表す際、国際的にも広く使われているのが「メートル法」です。日本でも公的な場面では、主にメートル法(㎡、a、ha、㎢など)が使われます。この章では、メートル法における代表的な面積単位とその関係を一覧表にまとめて、分かりやすく整理してみましょう。


単位記号読み方面積(㎡)特徴・用途
平方メートル1㎡基本の面積単位。建物の延床面積などによく使われる。
aアール100㎡10m × 10mの正方形。農地面積などで使用される。
haヘクタール10,000㎡広大な土地(農地、学校、森など)に使われる。
平方キロメートル1,000,000㎡市町村の面積、森林、国土の規模などで使われる。

◉ 使用される場面のイメージ

単位使用される主な場面
建物の延床面積、部屋の広さ、駐車場など
a小規模な農地、庭、家庭菜園など
ha農地、山林、学校、公園、ゴルフ場など
市町村の面積、森林、湖、国土など

このように、メートル法は10の倍数で構成されており、非常に計算しやすい仕組みになっています。特にヘクタール(ha)と平方キロメートル(㎢)の関係は、100倍というわかりやすさもあり、大きな土地の比較に便利です。

1ヘクタールは何アール?

「アール(a)」は、主に農地の面積などで使われる面積の単位で、1アールは100㎡(10m × 10m)の広さを持ちます。このアールとヘクタールの関係はとてもシンプルで、1ヘクタール(ha)=100アール(a)です。

つまり、ヘクタールはアールの100倍の広さを持つ単位であり、換算も容易です。たとえば、3ヘクタールであれば300アールとなります。アールを基準にすると、ヘクタールの広さも感覚的に把握しやすくなります。


1ヘクタールは何平方メートル?

平方メートル(㎡)は、メートル法における基本的な面積の単位で、1㎡は縦1メートル×横1メートルの正方形の面積を表します。ヘクタールはこの平方メートルを基にした単位で、1ヘクタール = 10,000㎡です。

これは、100メートル四方の正方形の面積に相当し、学校の運動場や公園など、比較的大きな敷地を表す際によく使われます。平方メートルに換算することで、建物や土地の面積と簡単に比較でき、広さの感覚もつかみやすくなります。


1ヘクタールは何平方キロメートル?

平方キロメートル(㎢)は、より広大な土地を表すときに用いられる面積の単位で、1㎢ = 1,000,000㎡という大きさを持ちます。これに対して、1ヘクタールは10,000㎡ですので、1ヘクタール = 0.01平方キロメートルという換算になります。

つまり、ヘクタールは平方キロメートルの100分の1の面積です。市町村や森林、湖沼などの規模を語るときに平方キロメートルが使われるため、ヘクタールとの関係を理解しておくと大きな土地の広さも直感的に比較できます。

尺貫法の一覧表

田んぼ

現代では「メートル法」が主流となっていますが、日本では長らく「尺貫法(しゃっかんほう)」という独自の単位体系が使われてきました。
特に農地や古い土地の登記簿、不動産の慣習的な表現などでは、今でもこの尺貫法の単位が登場します。

この章では、尺貫法における面積の主な単位を一覧でまとめて解説します。


◉ 尺貫法とは?

  • 日本や中国などで古くから使われていた単位系
  • 長さの「尺(しゃく)」「寸(すん)」、面積の「歩(ぶ)」「畝(せ)」「反(たん)」「町(ちょう)」などがある
  • 明治時代にメートル法が導入されたあとも、一部の分野で根強く使用されている

◉ 尺貫法の面積単位一覧表

単位よみ方面積(㎡換算)備考・特徴
約3.3㎡1坪と同じ。約1.818m × 約1.818mの正方形。
約99㎡30歩分。10畝で1反。
たん約992㎡10畝分。農地や田畑の面積で今も使われることがある。
ちょう約9,917㎡10反分。ほぼ1ヘクタールに相当する。

◉ 覚え方のポイント

  • 30歩 = 1畝
  • 10畝 = 1反
  • 10反 = 1町

という風に、「30 → 10 → 10」という数の変化で覚えると整理しやすいです。


◉ 今も使われる場面

  • 農地の売買や貸借
  • 地元の不動産広告
  • 地域の土地慣習(特に地方や農村部)
  • 神社やお寺の境内地

1ヘクタールは何反?

田んぼ

日本の農地などで今も広く使われている面積単位に「反(たん)」があります。「一反(いったん)」という言葉は、特に農家の方々には馴染み深く、「この田んぼは一反ある」「反収(たんしゅう)=1反あたりの収穫量」などの形で使われています。

では、1ヘクタール(ha)は何反に相当するのか?この章では、その換算方法と具体的なイメージを、できるだけわかりやすく解説していきます。


◉ まず、1反の広さは?

「反」は尺貫法の面積単位の一つで、
1反 = 約992㎡(正確には991.74㎡)です。

つまり、1反は約30坪 × 10畝 = 約992㎡の広さを持ちます。
この大きさは、家一軒分の土地の数倍に相当するので、なかなか広い単位です。


◉ 1ヘクタールは何反?

ヘクタールはメートル法での面積単位で、
1ヘクタール = 10,000㎡

これを反に換算するために、以下のような式を使います:

コピーする編集する10,000㎡(1ha) ÷ 992㎡(1反) ≒ 10.08反

◉ 結論:1ヘクタール ≒ 約10反

つまり、およそ「一町(いっちょう)」=10反の土地が、1ヘクタールとほぼ同じ広さになります。


◉ イメージしやすくすると…

  • 「1反の田んぼが10枚ある」と考えると、それがちょうど1ヘクタール。
  • 小規模な農家が所有する畑や田んぼが1反〜2反程度の場合、それが10倍になると1ha規模の農地になります。

◉ 農業の現場ではどう使われる?

農業では今でも「反あたり」の収穫量や肥料量などが使われることが多く、

  • 「反収(たんしゅう)」=1反あたりの収穫量
  • 「反当たりのコスト」などの表現

といったように、作付面積の単位として根強く活用されています。

そのため、ヘクタールと反を両方理解しておくと、農業関連の会話や統計資料も読みやすくなります。

1ヘクタールは何町?

地図

「町(ちょう)」は、尺貫法における面積単位の一つで、特に農地や山林などの広大な土地の面積を表す際によく使われてきました。現代の不動産や農業の現場でも、地域によっては今なお使用されることがある単位です。

それでは、1ヘクタール(ha)は何町に相当するのでしょうか?


◉ 町(ちょう)とは?

「町」は、尺貫法での面積の最大単位のひとつで、

  • 1町 = 約9,917㎡
  • 正確には、「1町 = 10反」= 10 × 991.74㎡ = 9,917.4㎡

つまり、町(ちょう)は「反(たん)」の10倍の面積です。田畑の面積や古くからの地積図では、今も「町」という単位が登場します。


◉ では、1ヘクタールは何町?

ヘクタールは、

  • 1ha = 10,000㎡

一方で、

  • 1町 = 約9,917㎡

これを使って計算すると、10,000 ÷ 9,917 ≒ 1.008

◉ 結論:1ヘクタール ≒ 約1.008町

つまり、ほぼ「1町」と同じ広さになります。


◉ 覚えやすいポイント

  • 「1町 ≒ 1ヘクタール」と覚えてOK
  • 厳密にはわずかに町の方が小さい(1町 ≒ 0.9917ha)
  • 地域や文脈によっては「1町=1ha」として使われることもある

◉ 町単位が今でも使われる場面

  • 農地の登記簿や地目の記載
  • 地元の不動産広告
  • 古地図や村単位の資料
  • 地主や農家同士の会話

特に農業に携わっている方や、地方の土地に関心がある方にとっては、「町(ちょう)」という単位の感覚を持っておくと便利です。

まとめ

1ヘクタールは、10,000㎡の広さを表すメートル法の単位で、約3,025坪、約6,173畳、約10反、約1町にも相当します。サッカーコート約1.4面分、小学校の校庭1つ分とほぼ同じ広さで、感覚的にはかなり広大な土地です。

ヘクタールは、農地や森林、学校、公園などの面積を表す際によく使われ、平方キロメートルやアールとセットで登場することが多いです。また、日本独自の尺貫法(歩・畝・反・町)とも換算できるため、土地の古い記録や不動産資料を見る際にも役立ちます。

今回の記事で紹介した換算表や事例を参考に、ヘクタールという単位がどれくらいの広さなのか、身近な感覚でイメージできるようになると嬉しいです。